>しかしながら、旧ソ連政府がその事故を自国内のみならず、周辺西側諸国にも隠蔽したことが、大きな被害影響を与える根幹となったことが判明して来ている。チェルノブイリ原発事故は、1986年4月26日に起き、1991年12月25日に旧ソ連が解体した。
>この事故が、グラスノスチ（情報公開）を促進する一因となったことは確実だが、当時、グラスノスチにも係らず官僚はその事実を隠蔽した。
>まさに今本紙が読んでいるレポートには以下のように記されている。
>
>チェルノブイリ原子炉大惨事の約1週間後、ドイツ市民はウクライナにおける彼らのさまざまな場所からドイツ連邦共和国に戻った。それらの染色体の分析は染色体異常（遺伝的奇形）で驚くほど明確な増加を示した。
>無動原体染色体異常は二動原体の倍ぐらい頻繁にあった。
>中心染色体のリングも発見された。
>
>即ち、ユーラシアは1枚の大陸であり、実際のところ、ロシアも、ウクライナも、ベラルーシも、ドイツもその大陸を分割しているに過ぎず、そこには膨大な人の往来があり、従ってチェルノブイリ事故も隠すことが出来なかった。
>しかし事故後数年間、その放射能汚染の脅威が広く知らされることは無かった。
>では、我が日本国はどうであったかと云えば、関東圏、特に首都圏に放射能が降ることさえ、中央政府は我々住民に知らせなかった。
>
>飯舘村ほかの避難区域外（50キロ先）では、子ども達にヨウ素剤を配布することさえ行なわれなかった。緘口令が布かれた関東圏住民は、何も知らないままに被ばくさせられた。今も首都圏には、チェルノブイリ事故第二区分に相当するような放射能汚染地域があるのに、住民には何も知らされていない。中央政府は、これまでの閾値1ミリシーベルトを突然20倍に引き上げ、100ミリシーベルトに対し低いからかなり安全と喧伝する。
>
>しかしながら、本紙調査によれば、本質的には有り得ない、ヨーロッパ西側諸国全域に死の灰が降下し、どうみてもそれが原因としか見られない周産期死亡率の顕著な上昇が見られる。IAEA等の国際機関からの報告では、チェルブイリ事故健康被害の原因は、原発事故が引き起こした経済損失や心理的影響から来るものと説明しているが、では、なぜ西側諸国でそれが上昇するのか理解できない。
>
>例えば、ハンガリー、ドイツ南部地域にはホットゾーン（ホットスポット）と呼ばれる汚染地帯があり、そのレベルは関東圏の一部の汚染地帯と変わりない。
>またそれはチェルノブイリの原因ではないとの指摘がされているスエーデンにおけるトンデルの調査は、セシウム汚染度に比例した有意ながん発生率を報告している。
>その中には、例えば経済産業省前の土壌レベルの場所も該当する。
>
>つまり、本当に、放射能汚染の健康影響範囲は、中央政府がいう警戒区域内だけなのかということである。既に本紙の調査では、死の灰の降下量によって胎児の形成障害や新生児の先天性障害が発見されている。
>特に妊娠初期１５週以内が最も危険であることも判明している。
>
>この事実は、特に女性なら難しい問題があることが分かるだろう。
>この死の灰（放射性降下物）の危険性は、過小評価すべきではないと本紙はここに警鐘する。特に内部被ばくは、体内に放射性物質が取り込まれてしまうことから、防御がし難い。この問題は、福島県は云うに及ばず、関東圏全域に影響がある。
>その影響は、毎日、霞ヶ関に通勤する若い女性官僚でさえ例外とは云えない。
>
>今、妊婦と子どもを守らないとならない。
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