>■□ まぶちすみおの「不易塾」日記 □■
>□■2012年(平成24年)6月26日 第1704号■□
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>□■増税法案採決に臨むにあたって
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> 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会の裁決があり賛
>成多数で可決した。いよいよ、緊急上程の動議にて本会議採決
>となる。本会議開会まで残すところあとわずかだが、私は与党
>議員としての責任ある行動として、本会議採決において、「賛
>成票=白票」を投じてくる。
>
>この法案の採決における私の投票行動とそこにいたる考えにつ
>いて、ここで明らかにしておきたい。
>
> 消費増税に対しては、私は一貫して「今行うべきではない」
>との慎重論を述べてきた。その主張を最も強く打ち出し世に問
>うたのは昨年夏の代表選挙であった。
>その時には、将来の消費増税を一切否定するわけではないが現
>下の経済状況を勘案すれば、まず取り組むべきはデフレ脱却で
>あり同時に、景気回復のための成長戦略の実行こそが政治に求
>められるリーダーシップであると訴えた。
>また、社会保障の見直しについては、負担増と給付減のポリシー
>ミクスこそ最も重要であるとも伝えてきた。
>しかし結果は、五人の総理候補のうち、唯一増税を意味する財
>政再建を強硬に訴えた野田候補が勝利した。私の主張は退けら
>れたのだ。もちろん代表を選ぶ投票ということで増税の是非と
>いうシングルイシューを問うものではないかもしれないが、少
>なくとも民主党における、最も重要かつ民主的プロセスで決し
>た結論に従うのは当然である。私は、直後より自らの発言は控
>えた。
>
>代表選挙以降、私はあくまでも、政策的な提言を行うことを旨
>としてきた。
>
> 年末に始まった消費増税議論の中では、焦点が消費税をいつ、
>どのくらい上げるのかに絞られた。つまり「時期と幅」につい
>てだ。急激な円高や欧州債務危機の本格化など、国際的な経済
>環境の悪化が懸念される中、私は時期を強引に2013年の10月に
>決めようとする執行部の動きに待ったをかけた。結果、少なく
>とも選挙の洗礼を受けた政権が判断することができるように、
>半年先送りの2014年4月に改めるに至った。
>
>3月末、閣議決定法案の議論の時には、弾力条項として、数値
>目標の設定を強く求め、新成長戦略に示された「名目3%、実
>質2%」の成長率を目標として、経済状況の好転を増税の条件
>とする事を明記できた。
>
>今回の三党合意で野党の要求によって大幅に譲歩する形とはなっ
>たが、数値目標は第1項に残された。この弾力条項がギリギリ
>の形で残されたことは、デフレ脱却を実現してから増税をする
>事を意味するものであり、その目標が達成できないときには停
>止も含めた政治的な判断ができる余地が残されたと思っている。
>
> 党内手続きについては、政府・執行部ともにその不手際が目
>立ったことは否めない。特に、社会保障の将来像をどのように
>構築していくかの党内議論が十分になされないままに進められ
>てきたのは事実である。すべて「待ったなし」の時間切れで物
>事を推し進める政府と執行部の姿勢は、開かれた民主的プロセ
>スとは言い難かった。意思決定プロセスの不明確さという党内
>マネジメントの問題は、これも昨年、私が代表選挙時に指摘し
>たものであるが、いまだ一向に解消されていないことを執行部
>は猛省すべきであろう。
>
>ただ、手続きの瑕疵の有無については議論があるところだと思
>うが、私自身はこうした党内マネジメントの問題は法案審議と
>は切り離して考えるべきだと思っている。そうした課題につい
>ては、その是非を問う場面として代表選挙をはじめ他にもある。
>少なくとも国会は法案を審議する場であって、党内の問題を持
>ち込むべき場ではない。
>
>従来の私の主張は変わるものではないが、党という組織による
>決定、さらに公党による三党協議の結果は大変重い。加えて、
>増税施行についてはこれからのデフレ脱却と成長戦略の実施に
>よって景気回復を目指した後、2年後、選挙後の総理・政権が
>その是非を判断することになる。これには、議員定数削減をは
>じめとする身を切る改革、徹底的な行政改革が行われることも
>前提のひとつとなる。
>これらを我々は全力で実現するという責任を負うのだ。
>
>以上より、私は党の決定に従い、賛成票を投じる。
>
>苦渋の決断ではあるが、与党議員として、日本銀行法の改正な
>どを通じたデフレ脱却の実現、さらには先の成長戦略の具体化
>と、その実施を政権に厳しく求め、かつ自らが実現していく強
>い意志をもって行動してまいりたい。そのことこそが、真の経
>済状況の好転、すなわち、「国民の生活」が最も豊かになる方
>策であると信じている。
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