2012年10月29日月曜日

Fw: 峰崎直樹「官邸お庭番日誌」Ver.2第60号

>皆さんこんにちは!峰崎直樹です。
>今まで名刺等交換させて頂いた方々や、御支援を頂いた方々に配信させて頂きます。
>恐縮ですが、メールの配信をご希望されない方は「配信停止」をsapporo@minezaki.net までご連絡ください。
>また、ご質問、ご意見がございましたら、あわせて上記のアドレスまでご連絡ください。
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>官邸お庭番日誌ver2第60号 
>2012年10月29日
> 国会は、29日から開会するのだが、どのように展開していくのかはさっぱりわからない。25日木曜日、
>突然石原都知事が都知事辞任と新党づくりを宣言し、政局はいよいよ混迷・迷走の度を深めつつある。
>石原氏は、立ち上がれ日本を脱皮させて石原新党の母体にするようだが、日本維新の会との連携や今後
>の第三局結集に向けて、政策面を含めてどのように展開するのか、まさにこれからというところであろ
>う。憲法や原発、さらには消費税引き上げ問題など、基本的な問題で第三局の方々の主張には一致しな
>い問題が多く、今後どのように「政策の壁」を打破していけるのか、注視したい。特に、石原氏が主張
>した中央政府の官僚機構の改革について、具体的にどのような改革案を提示されるのか、立ち上がれ日
>本には園田・片山といった論客がおられるだけに,この点にも注目したい。また、みんなの党や日本維
>新の会のブレーン役となっている古賀茂明元経産官僚などもいるだけに、課題としては公務員制度や地
>方分権などに注目したい。
>□消費税引き上げで余裕ができたという認識は大問題だ□
> さて、前号で少しふれた政府税制調査会の近況について触れてみたい。政権交代後、小生等が野党時
>代に改組した政府税制調査会は、残念ながら政府与党一元化という基本がもろくも崩れ、民主党税制調
>査会が復活しねじれ国会により予算関連法案である税制改正法案の方も、自民・公明両党との間で三党
>協議が進められ、政府税制調査会
>の決定した改革案がそのまま実現しなくなった。それと同時に、政府税制調査会よりも、党税制調査会
>の方が実質上の主導権を握るという事態に至っているように思われる。改めて、今後の政府税制調査会
>の在り方についてどのように改革していくべきなのか、しっかりとした総括が求められている。
> そのことは別にして、今年の政府税制調査会では例年と違う雰囲気が出てきているように感ぜられる。
>それは、消費税率が引き上げられるということが決定したことを受けて、財源に余裕ができるのだから
>選挙の前でもあることから、税制を使って国民受けのする改正を実現するチャンスだ、と主張する向き
>も出てきている。とんでもない、まだまだ財政のプライマリバランスの回復の半ばにも至っていない中
>で、2015年以降2020年に向けて更なる国民負担の引き上げをお願いしなければならないわけで、ここで
>財政規律を緩めてしまえば元の木阿弥になってしまうのである。このような発想が出てくるのには、三
>党合意によって自民党が国土強靭化法案200兆円、公明党が防災ニューディールで100兆円を消費税率の
>引き上げによって進めようとしていることがあったからに他ならない。改めて、消費税の引き上げが社
>会保障財源として目的税として縛っていく必要がある。三党合意を守ることと、目的税化との間には矛
>盾があるわけであるが、財政の抱えているあまりにもひどい現実に対して、国土保全対策費の捻出のた
>めには税財源をどのように作り出していけるのか、そこは別途真剣に検討していく以外にない。財政規
>律の問題は、一度緩んでしまえば元に戻すことは難しくなるだけに、しっかりとした議論が求められよう。
>□日本でも増えてきている富裕層に注目すべきだ□
> 税に絡んで、面白いデータが毎日新聞に掲載されていた。それは、「お金持ち人口 日本は2位 純資
>産8,000万円超 360万人」と題して、スイスのクレディ・スイスという金融機関が10月22日に発表した
>「2012年世界の富裕層ランキング」から取り上げたものである。それによれば、純資産100万ドル(4,000
>万円)以上を持つ富裕層は、アメリカが1位で1102万3,000人、2位の日本が358万1,000人、3位フランスが
>228万4,000人で、日本は前年比8万3,000人増え2017年には540万人に拡大すると予測している。かなりの
>増加率であることに注目したい。
> 一方、5,000万ドル(40億円)以上の資産を持つ超富裕層は、日本は3,400人で第4位、1位はアメリカで3
>万8,000人と断トツで、何と2位が躍進著しい中国の4,700人、3位はドイツの4,000人だったという。上下
>格差の拡大が世界的に問題視されている中で、もっと格差を縮小するべく税による所得・資産の再分配
>機能の強化が求められているのだと思う。ところで、クレディ・スイスはどのようにしてこのような富
>裕層の数を計算しているのだろうか。国税当局では、かつて多額納税者の一覧表を出していたことがあっ
>たが、今ではどうなっているのか、なかなかわからない。
>□中国の所得格差はアメリカ並み、共産主義が泣いている□
> こんな記事を読んでいると、別の産経新聞には10月24日付ニュースで「中国で拡大する"異常 "な
>所得格差 所得分配改革待ったなし」と題する藤村幸義拓殖大学教授の記事が目に付いた。
> この記事は、中国政府の一機関である人事社会保障省が発表した「2011年中国蘇酬(給与・ボーナス)
>発展報告」に記載されているもので、ある保険会社の総経理の年収が6,616万元(約8億4,490万円)で、平
>均労働者の2,751倍、農民工平均の4,553倍にもなっているという。とてつもなく上場企業の経営者層の年
>収平均が上昇しており、05年の29万1,000元から10年の66万8,000元にまで増えており、年平均の伸び率は
>18.1%という。アメリカ並みの格差の拡大であり、先の対日暴動の背景には、このような貧富の格差があ
>るとも言われているのも頷けるところである。
> 報告では最後に所得格差の是正のための方策として、1.高給をもらっている企業経営者の所得調整
>2.業種間の所得格差の是正 3.合理的な賃金決定の方式、といった点を挙げているが、累進課税の強化と
>いう所得再分配政策の視点はないようだ。
> さらに、中国の温家宝首相の家族の資産が27億ドル(2,150億円)あるという報道が26日ニューヨークタ
>イムスに掲載された。詳しい中身は不明であるが、薄煕来氏の蓄財と言い中国共産党幹部の蓄財には唖然
>とさせられる。どこかで不満が爆発するのではないか、と思うのだが、どう推移していくのだろうか。
>□超過累進制度を使って所得・資産の再分配強化を□
> 問題は、わが日本の税制問題である。所得や資産の格差が拡大している中で、どのようにそれを再分配
>していけるのか、所得税や相続税の累進度を上げることを一昨年度の税制改正で提起してきたのだが、自
>由民主党の反対でこの秋まで継続審議になってきている。高所得者に有利な消費税の引き上げをするわけ
>で、その分高額所得層の方たちの負担を高めていくことは理にかなっていると言えないだろうか。デフレ
>下で預貯金が高まっていることから、貯蓄に対して課税をするべきだ、という主張も出てきているのだが、
>デフレによってさまざまな資源配分市場の歪みをもたらしていることへの、税制上公平性の追求を蔑ろに
>することはできまい。今後の大きな課題である。
>
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>峰崎直樹プロフィール
>1944年10月14日生
>1992年参議院北海道選挙区初当選
>〜2010年 参議院議員3期18年任期満了
>2009年財務副大臣
>現在 
>内閣官房参与
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