2013年3月2日土曜日

Fw: 第121号 原子力委員会メールマガジン 福島第一原子力発電所事故に関する情報のアーカイブ

>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.121 ━━━━━
>    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
>             2013年3月1日号
>   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>┣ 尾本委員からひとこと
>┃        福島第一原子力発電所事故に関する情報のアーカイブ
>┣ 定例会議情報 原子力人材育成ネットワーク事務局の活動状況について
>┃        平成25年度原子力関係経費政府予算案の集計結果
>┃        核不拡散研究会最終報告書について
>┃        高温ガス炉を用いた水素製造に関する研究開発について
>┃        第14回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネー
>┃        ター会合の開催について 等
>┣ 事務局だより 「FNCA」
>┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>
>━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
>
>福島第一原子力発電所事故に関する情報のアーカイブ
>                               尾本 彰
>
> 国際原子力機関(IAEA)は、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に関
>する行動計画の一環で、一連の専門家会議を開催してきている。その一つであ
>る事故後の敷地内外の環境修復と廃炉に関する会議が最近開かれ、これに参加
>した。事故時の緊急時対応指針があるものの、事故後の環境修復に関する基準
>整備は不十分であること、その実施に当たっては、一要素である除染よりも住
>民の健康を中心に考えるべきこと、汚染地域の住民とのコミュニケーションと
>個人ベースのモニタリングの重要性に配慮すべきことなど、様々な教訓と将来
>への示唆が論じられた。
> この中でも話のあった事故後活動の重要事項の一つは、事故情報、教訓、修
>復や廃炉活動の経験を後世に残し、かつ、世界が利用できるようにアーカイブ
>することである。これによって事故を防止し、仮に事故が起きてもリスクを最
>小限にできる可能性がある。津波石碑は立派なアーカイブの姿と思う。3.11の
>地震と津波に関するデジタルアーカイブでは東北大学を中心とした取組が有り、
>主として自然科学系の科学者による国連ともいうべき国際科学会議(ICSU)は
>「災害対応上のレジリアンス(復元力、回復力)の向上は、災害と被害拡大に
>繋がる物理的、社会経済的な弱点に関する知見を集積することから出発する」
>として、気候変動に伴い増加する可能性のある自然災害データの蓄積などの活
>動が、傘下の災害リスク統合研究(IRDR)や社会科学系の科学者連合(ISSC)
>などと協同で行われている。これに比較して、福島第一原子力発電所事故に関
>する体系だったアーカイブ活動は遅れているように見える。
> 日本は福島第一原子力発電所事故に関する知見を散逸しないように体系的整
>備計画に従って保存し、後世と世界に伝える義務が有る。政府による復興計画
>と防災計画では、このアーカイブの重要性を述べている。実際、スリーマイル
>アイランド(TMI)事故後の燃料の取出しと除染の12年に亘る経験は、米国エ
>ネルギー省の肝入りで関係者が合意を結び、ペンシルベニア州立大学に立派な
>アーカイブとして残されている。日本はそこに蓄積された情報を大いに参考に
>して、福島第一原子力発電所の廃止措置に関する中長期計画を策定したのであ
>る。IAEAは、福島第一原子力発電所事故を契機に国際的な事故情報アーカイブ
>手法の構築に取り組んでおり、私もこれに協力してきた。しかし、現実問題と
>して、一次情報(事故推移、事故プラントの除染と燃料取出し、緊急時計画、
>環境除染、健康影響など)は多様であり、また、これを持つ機関も多様である
>が、政府内では各省庁の所掌領域をまたがった業務は様々な障壁に会う。日本
>原子力研究開発機構の専門家の協力の下、公的アーカイブ機関である国立国会
>図書館が窓口になって、IAEAとも連携した共通の分類学の下に分類し、キー
>ワードを付与した各種情報保管サイトとリンクしてアクセスしやすい体系にす
>るなど、好ましい姿の論議と具体的な活動が必要である。これにはアーカイブ
>システム構築に向けた関係者の協力作業が必須で、事務局員の減少に悩みつつ
>も各省庁に属さない事項を扱う原子力委員会がコーディネーション機能を果た
>すべき場面かと考え、微力ながら事を進めてきたところである。
>
>●次号は近藤委員長からひとことの予定です!
>
>━・・・━━ 定例会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━
>●定例会議を傍聴にいらっしゃいませんか。定例会議は通常毎週火曜午前、
>霞ヶ関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催
>案内や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトでご覧いただけます。
>
>●2月21日(木)第8回臨時会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサ
>イトに掲載される議事録をご覧下さい。
>
>【議題1】原子力人材育成ネットワーク事務局の活動状況について(独立行政
>法人日本原子力研究開発機構 原子力人材育成センター長 山下清信氏)
><主なやりとり等>
> 同ネットワーク事務局から、平成24年の具体的な活動内容について紹介をい
>ただきました。
> 各委員からは、海外は原子力人材育成ネットワークの活動をどのように評価
>しているか、同ネットワークの今後の在り方についてどのような検討をしてい
>るのか、等の質問がありました。
>
>【議題2】平成25年度原子力関係経費政府予算案の集計結果について
><主なやりとり等>
> 事務局から、平成25年度原子力関係経費政府予算案の総表について説明があ
>りました。関係省庁の具体的な取組については、今後の定例会で関係省庁より
>ヒアリングを行う予定です。
>
>●2月26日(火)第9回定例会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサ
>イトに掲載される議事録をご覧下さい。
>
>【議題1】核不拡散研究会最終報告書について(日本国際問題研究所 特別研究
>員 遠藤哲也氏)
><主なやりとり等>
> 昨年の第23回定例会の中間報告書についての説明の後、同研究会で取りまと
>められた最終報告書について説明をいただきました。
> 各委員からは、核燃料サイクル政策における「柔軟性」の確保とは具体的に
>どのようなことを想定しているのか、プルトニウム管理についてどのような議
>論があったのか、等の質問がありました。
>
>
>【議題2】高温ガス炉を用いた水素製造に関する研究開発について(独立行政
>法人日本原子力研究開発機構 原子力水素・熱利用研究センター長 小川益郎
>氏)
><主なやりとり等>
> 同研究開発について、これまでの経緯等について説明をいただきました。
> 各委員からは、高温ガス炉の存在価値は国際的にどのような評価を受けてい
>るのか、水素製造の経済性向上のための具体策は何か、等の質問がありました。
>
>【議題3】鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張報告について
><主なやりとり等>
> 鈴木委員長代理は、2月19日から20日に韓国のソウルで開催された「Asan
>Nuclear Forum 2013」に出席し、「原子力安全と国民の信頼醸成」と「東京電
>力(株)福島第一原子力発電所事故の課題と機会」に関するセッションにパネ
>リストとして参加するとともに、世界各国の専門家等と意見交換を行ったこと
>を報告されました。
>
>【議題4】近藤原子力委員会委員長の海外出張について
><主なやりとり等>
> 近藤委員長は、3月3日から8日にフランスのパリで開催される「高速炉シス
>テム国際会議」に出席し、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故以降の我
>が国の高速炉研究開発の戦略に関する発表を行うほか、参加国の政府関係者や
>専門家等と意見交換を行う予定です。
>
>【議題5】第14回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネーター会合の
>開催について
><主なやりとり等>
> 3月11日から12日に、東京の三田共用会議所にて開催される同会合について
>説明があり、開催が了承されました。
>
>※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
> http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm
>
>●次回は3月14日(木)に臨時会を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案
>内をご覧下さい。
> http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm
>
>+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
>
>「FNCA」
>
> 今週の定例会で第14回アジア原子力協力フォーラム(FNCA)コーディネー
>ター会合の開催が了承されました。
> 今日は、FNCAをご存じでない方もいらっしゃると思いますので、このFNCAに
>ついて、少しご紹介したいと思います。
> FNCAは平成11年4月に、その前身である「アジア地域原子力協力国際会議
>(ICNCA)」から発展的に改組し発足しました。ICNCAでは、意見交換や情報交
>換が活動の中心でしたが、FNCAでは各国の原子力政策や地域協力に関する閣僚
>クラスの政策対話の場として会合の役割を高めました。さらに、各国にコー
>ディネーターを1名置いて、協力活動全体を総括し、内外の連絡・調整を行う
>しくみを設けることで、より成果を上げることを目指しました。
> こうして、FNCAは、昨年11月には13回目の大臣級会合を開催するに至り、今
>では前身のICNCAよりも長い活動となっています。FNCAで実施しているプロ
>ジェクトでは目に見える成果を生み出しており、実際の医療、農業の分野で役
>立っています。その成果やFNCAのより詳細な活動については、FNCAのホーム
>ページ(http://www.fnca.mext.go.jp/ )で紹介しておりますので、ご興味が
>おありの方はぜひ御覧いただければと思います。
> 今回の会合では、各プロジェクトの活動報告を行い、今後の活動について各
>国と意見を交わす予定です。会合の結果につきましては、原子力委員会の定例
>会で報告いたしますので、御注視いただけたら幸いです。
>(反町)
>
>●次号配信は、平成25年3月15日(金)午後の予定です。
>
>======================================================================
>発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
>○メルマガへのご意見・ご感想はこちらへ
> https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
>○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
> http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
>○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
>○このメールアドレスは発信専用のため、ご返信いただけません。
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