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>官邸お庭番日誌ver2 第19号
>2012年1月16日
> 1月13日、野田総理は内閣改造を実施した。岡田元幹事長を副総理で社会保障・税一体改革と行政改革担当大臣などを兼務して発令されており、野田総理の社会保障・税一体改革にかける意気込みが伝わってくる。もともと昨年9月の組閣の時、岡田元幹事長を官房長官に要請をされたのだが辞退されたようだ。
>再度の強い要請によって岡田副総理が実現できたのも、昨年末までの野田総理が、ぶれることなく消費税の引き上げという、大変重たい課題に向かってチャレンジされている姿に影響されたところが大きかったのではないかと想像している。これからの岡田副総理のご活躍に大いに期待したい。
>□参議院の問責決議に対して毅然とした対応が求められている
> それにしても、参議院で問責決議が可決された大臣の辞任が、当然のことのように既定事実化しつつあることが気になる。もともと閣僚の人事権を持つ総理大臣の任命に対して、衆議院が優越しており、参議院の問責決議には法的には権限がない。衆議院こそが、権力の府として憲法上位置づけられているのである。そして、総理および総理から任命される国務大臣については、国会に出席する義務も権利も憲法に明確に規定されているのである
> (憲法第63条 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。)
> それだけに、憲法上は何の規定もない参議院の問責決議に対して、しっかりとした本来のあるべき議会に戻していくために、毅然とした態度が求められている。残念ながら、今日的には社会保障・税一体改革があるだけに、野党側に配慮して国会を円滑に運営していくことを選択されたのだと思われるが、本来の憲法が予定している常道へ戻していくよう、今後の議会運営の改革を強く求めたい。これは、党派を超えた国会の在り方として、きちんとしたルールに戻していかなければなるまい。
>□内閣改造で、社会保障・税一体改革の前進にむけた体制整備
> さて、内閣改造が終わればいよいよ国会が始まる。1月24日から始まるようだが、本来なら23日の月曜日に始まり、総理大臣他4大臣の所信表明などが行われ、一日おいて25日から各党の代表質問が始まるのが今までの慣例であった。ただ今回は、公明党の冬柴元幹事長の葬儀がある23日開会を避けたものの、野党側が
>日程設定について批判しており、予定通りの進展ができるのかどうか、未定である。その前に、野党側に対して社会保障・税一体改革素案に基づく協議を呼びかけることになっているのだが、残念ながら今のところ自民党や公明党などは、素案協議に参加することを拒否している。どうやって与野党協議を前に進めていくのか、また、来年度予算や予算関連法案をどのように成立させていくのか、野田総理自身の言葉でいえば、従来とは打って変わり、「積極果敢」に前に進めていきたいという方針のようで、対野党との関係でも、闘う姿勢が前面に出てきそうである。その意味で、今回の内閣改造はそうした姿勢を野田内閣として確認していく意義が大きかった
のだとも言えそうである。
>□公務員バッシングの意味するもの
> それにしても、社会保障・税一体改革の実現に向けてのハードルは、まことに厳しいものがある。今後一番問題になるのは、国民が抱いている政治に対する不信であり、行政に対する様々な不満であろう。社会の閉塞感が広がっている今日、その不満のはけ口として政府・公務員や政党・政治家がバッシングされればされるほど、国民は税を払おうとする意欲を削がれることは間違いない。マスコミ、とりわけテレビジョンの影響が強いだけに、どのように全国津々浦々の国民各界各層に対して、社会保障・税一体改革の意義をわかりやすく丁寧に説明していけるのか、まことに重要な課題である。特に社会保障分野の充実には、所得再分配という中央政府すな
わち国にしかできない課題なのであり、政府部門の度を越えたバッシングが進めば、国民はとても税を納めて社会保障の充実にむけて再分配してもらおうという意欲を失いかねないのだ。
>□消費税の導入と公務員不祥事・政治スキャンダル
> かつて1979年大平総理が一般消費税の導入を提起した時、当時の鉄建公団の公務員不祥事がやり玉に挙げられ、税を上げる前に行政改革や政治改革などを進めるべきだ、という声が充満した。もちろん、一般消費税が挫折した背景には、当時の自民党内の福田派との確執があり、党内不一致が大きかったとみている。その挫折を受けて、第二臨調が土光経団連元会長を中心にして進められたときのスローガンが「増税なき財政再建」であり、それ以降、新自由主義に基づく改革が、日本社会の劣化が進めたように思えてならない。国鉄の民営化をはじめとする行政改革の実施と並行して、竹下内閣の下でようやく消費税の導入が決まる。時あたかもバブルの
真最中、日本中がユーフォリア(陶酔感)に浸っていた時代で、55年体制の末期、自民党内は比較的安定していた時代だが、それでもリクルート事件で政界疑惑が高まる中で、辛うじて導入に至ったという壮絶な歴史をたどったことを忘れてはなるまい。この導入直後の参議院選挙での自民党の大敗北が、のちの連立政権への幕開けとして、世界の冷戦終焉とともに大きな出来事として記憶され続けている。
>□国会対策も「小鮮を烹るがごとく」、かつ堂々と王道を
> もちろん、国会での論戦についても同様な視点できっちりと進めていく以外にない。どんなに多数を占めていたとしても、国会対策の要諦として「小鮮を烹るがごとく」と発言されていたのが竹下元総理であった。国を治めるときの要諦として、小魚を煮るように丁寧にやらなければならないということを、国会運営でも実践すべきだということなのだろう。良く噛みしめていくべきポイントなのかもしれない。ただ、衆参のねじれについて、先の国会での法案の成立率が30%台という低さであったが、あまりの野党側の理不尽さに対しては、衆議院で堂々と論戦をして議決して、野党側が多数を占めている参議院で、反対しているのがだれなのか、どういう
理由なのか、国民の前に明らかにしていく必要もあろう。参議院が、本当に国のために必要な存在なのか試されてくる。そのことがよく見えるよう、努力していく必要もあろう。いずれにせよ、野田内閣が抱える、国会内外の困難な課題の解決に向けて、今後とも努力していきたい。
>
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>峰崎直樹プロフィール
>1944年10月14日生
>1992年参議院北海道選挙区初当選
>〜2010年 参議院議員3期18年任期満了
>2009年財務副大臣
>現在
>内閣官房参与
>◎峰崎直樹 官邸お庭番日誌
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