><深刻な労働者の人権><過酷な大型輸送運転手><労働貴族と労組不在>など (本澤二郎の「日本の風景」)
>http://www.asyura2.com/12/senkyo129/msg/599.html
>SEN 599 2012/5/01 20:56:58
>投稿者: 五月晴郎
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>http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/51978565.html
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><深刻な労働者の人権>
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> 黄金週間の初っ端に、高速バスが高速道路の防音壁に突っ込んで7人が亡くなった。居眠り運転が原因である。長距離運転に交代要員はいなかった。暴利を得ようとするバス会社と旅行会社の狭間で、運転手が泣かされている実態を浮き彫りにさせた悲劇である。財閥主導の労働政策・病んでいる日本資本主義と関係しているとの分析も可能だろう。
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> 85年から5年間のバブル経済の崩壊が、日本衰退の全ての始まりとなった。1500兆円の資産が消滅した日本である。その後に1000兆円の借金をして今日を迎えている。これの反省も総括もしていない日本の政府・学界・言論界である。
> 反省もしない日本政府・日本銀行と国会は、再び輪転機を回して円の増刷に躍起となっている。円の価値を下げてインフレ経済にするというのである。膨大な無駄支出に歯止めをかける、財閥優遇にメスを入れる税制改革、無駄な人件費を削る、不要な高給役人のカットをすることが急務だろう。それらをそのままにして、空前の巨大赤字に10%消費税でやり過ごそうと言う。冗談ではない。それで1000兆円の穴が埋まると言うのか。その前に日本丸は太平洋に沈没しているだろう。
> お上は左うちわだが、民間で働く労働者は命を奪われている過酷労働を強いられている。泉下でマルクスも目を覚まして日本の現状に驚いているだろう。
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> <過酷な大型輸送運転手>
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> 月に数回、房総路を走る。むろん、一般道である。目につくのは大型の輸送車だ。高速道路を走れば、時間が短縮、経済効率もいい。だが、経営者はそれを許さない。べらぼうな高速道路料金を回避させているのだ。負担は運転手にのしかかっている。いつ大事故になっても不思議ではない。
> 運転手の人権は抑制されている。無理な運転を強いられている。辞めれば生きていけない。過労運転が日常茶飯事の運転手の実態なのである。とどのつまりは強欲資本・財閥の懐を膨らませることになる。いつでも大きな事故が発生する環境に置かれている運転手、という実情に目を向けるべきだろう。
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><高速道路の料金無料化を>
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> 高速道路は国民の資産である。道路官僚の利権でいいわけがない。無料にすべきなのだ。貨物車は車の少ない深夜を走れば、短時間での物流をやりこなすことが出来る。時間の余裕から睡眠もとれる。一石二鳥、三鳥だろう。
> 日本経済の活性化にも貢献できる。国民の資産を有効に、効率よく利用させる。アメリカ並みに。出来ないわけがない。
> 人間と物の移動が活発化すると、そこに消費が生まれる。経済が活性化する。民主党はそうして高速道路の無料化を公約したのであろう。野田を排除、官僚の言い分を蹴飛ばせば、即刻実現出来るだろう。世の中は明るくなる。
> 道路官僚はいらなくなるだろう。血税吸い取り機のような天下りも無くせる。国交省の大改造が可能になる。官僚が嫌う行財政改革を実現出来る突破口にすればいい。
> 大事故も少なくなる。良いこと尽くめであろう。官僚政治を排除する象徴的な政治が実現する。運転手の人権が保障されよう。
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><徹夜労働の公然化>
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> いま筆者の身近なところでも起きている。深夜勤務は当たり前、社員を徹夜で働かせている会社がいくらも存在している。これを放置する労働官僚の怠慢にもよる。日本には法律も存在している。労働基準監督署もある。それでいながら、いま労働者の人権は全然保護されていない。
> これは重大・深刻な事態である。恥ずべき3流国の労働環境である。
> 具体的に指摘すると、午前2時、3時まで働かせる。それでいて8時前に出社させる。それでいて帰宅は午前1時、2時である。数日間も数カ月もさせる。これは企業が労働者を奴隷にしているのと同じくらいだ。いや、奴隷以下かもしれない。
> 「和民」とかいう会社で働かされた女性従業員は、深夜労働の連続で自殺したという悲劇が報道されたばかりだが、なにも悪質な会社は「和民」に限らない。信じがたい過酷労働が起きている日本なのである。
> 平均年収が1200万円のNHKで働いてきた優雅な小宮山厚生労働相は、こうした実態を掌握しているのか。知らないとすれば、文句なしに大臣失格であろう。高給暮らしをしてきたNHKの大臣には、ろくなものがいないことに反吐が出る。無能・無責任な野党をよいことに、こうした深刻事態を放置することは許されない。日本国憲法に違反している。
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><飼い殺し企業も>
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> 先般、NHKが「辞めたくても会社が辞めさせない」という、これまた信じがたい報道をしていた。NHKにしては珍しいいいニュースだ。
> 飼い殺し企業の存在は、連日徹夜作業させて労働者の健康を破壊するのと同様である。能力のある低賃金社員を手離さない会社の存在にも仰天してしまう。日本国憲法に挑戦しているのだ。
> 離職の証明書がないと、失業保険をもらえない。悪徳会社は離職証明書を出さないのだ。ひどいのは、辞めようとする社員にあらぬ嫌疑をかけて法廷闘争をすると脅す会社もある。ともかく辞めさせないのである。古巣の報道を小宮山は、しっかりと見たはずである。
> 明治・大正・昭和の戦前が蘇ってきているようなのだ。想像を絶する惨状ではないか。
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><中曽根バブルと小泉格差>
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> ここまで腐りきってしまった原因は、中曽根バブル政策と小泉格差社会政策が関係している。共に背後にワシントンの対日政策が陰陽に関係している。追随した霞が関とこれに悪乗りした財閥である。
> 暴利は財閥に流れるようになっている。派遣社員や契約社員という言葉は、小泉内閣のもとで誕生した。労働者を都合のいい時だけ雇い、悪くなれば自由に解雇するという制度を、小泉内閣はワシントンと財閥の意向を受けて強行した。
> 労働者を将棋の駒にしてしまったのである。憲法が保障する労働基本権を大きく制約・排除したものである。弱肉強食の強欲資本のための日本に変質させたのである。
> 小泉内閣は、それでいて財閥や富裕層に恩恵を与えた。その行き着く先が、現在のおぞましい労働環境なのである。格差は拡大するばかりである。
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><労働貴族と労組不在>
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> 労働組合がない会社ばかりである、といっていいだろう。労働組合の腐敗が原因ともなっている。労働組合指導者がこぞって経営者の一翼を担ってしまっている。精神が腑抜けな者が労働組合を指導している。
> その典型が連合である。平和運動を忘れて日本政治の右翼化に側面から支援している。連合幹部は典型的な労働貴族である。永田町の腐敗政治家と肩を並べる存在である。労働組合の組織化は低下する一方で、歯止めがかからない。
> 労働者の奴隷化は、連合の腐敗と深く関係している。
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> 今こそ原点に立ち戻る時である。財閥が横行できる政治環境も労組不在と労働貴族化が、助けているという有り様なのだ。弱者・市民の側に立ちかえる必要がある。ギリシャやスペインにしてはならない。
> 公平・公正・平等の価値観を高く掲げ、格差を無くす戦いに的を絞る義務がある。極右の防波堤にならないと、また悪しき歴史を繰り返さないとも限らない。事態は実に深刻で厳しい。
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> 2012年5月1日9時30分記
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