>> 今日と明日、都内で用務があり、
>> 昨夜遅く、岩見沢から都内入りしている。
>>
>> 今朝の東京は雲の多い朝を迎えた。
>>
>> 朝の気温は22度、日中は27度との予報が出ている。
>>
>>
>>
>> 1)公約なるもの
>> 参院選挙を目の前にして、
>> 公約の内容に関する議論が多いが、
>> そもそも公約とはどんな性質を持っているのだろうか。
>>
>> 手元の辞書で「公約」に関しては次の記述がある。
>>
>> 〔選挙のときなどに〕
>> 政府・政党・政治家などが国民に対して
>> 自らの打ち出した政策を実行すると約束すること。
>> また、その約束。
>>
>> ====
>>
>> 確かにその通りなのだが、
>> 公約とは難しいものだ。
>>
>> 通常公約は、複数項目に及ぶことが多い。
>>
>> 有権者の一票は、
>>
>> ・
>> その全てに賛成して投ずる
>>
>> ・
>> その一部に賛成して投ずる
>>
>> ・一つも賛成はしないが雰囲気などで投ずる
>>
>> など、さまざまなパターンがあるだろう。
>>
>> したがって、
>> 複数の公約を掲げて当選した場合、
>> その全ての公約に対し、
>> 有権者から白紙委任的な
>> 実施の了解を貰ったわけではない。
>>
>> ====
>>
>> 公約を実現するためには、
>> 予算案や法案を提出し、
>> 議会で議論し、採決するなどの
>> 政策実現のための過程を経なければならない。
>>
>> 白紙委任されているわけではないので、
>> この政策実現過程の中で、
>> 色々な意見を聴いたり、
>> 政策の内容を深め最終的な実行に移る。
>>
>> この中で、公約案件が、
>> 修正されたり否決されたりすることもあろうが、
>> 当選者としては、公約の実現に向け、
>> 具体的に着手したことは事実だ。
>>
>> 修正や否決は、
>> 公約どおり実現できなかったという点で、
>> 問題視せざるを得ないことだが、
>> それをどう評価するかは、
>> 個別事例に則して判断されることになるだろう。
>>
>> 否決や修正があったとしても、
>> 当選者としては、公約の実現に向け、
>> 最低限の行いをしたといえるが、
>> 大きく問題になるのは次の場合だ。
>>
>> ====
>>
>> ・公約項目に着手しない
>>
>> ・公約項目を大きく変更して着手する
>>
>> ・公約項目にないことに着手する
>>
>> 私は、選挙時の事情が後に変化し、
>> 公約項目が変化することは当然あると考えている。
>>
>> だから上記のようなケースは生じ得るものだと思う。
>>
>> しかし絶対に欠くことができないのは、
>> 変更が生じたことに対する、
>> まず丁寧な説明だ。
>>
>> もちろん丁寧な説明があるからといって、
>> 有権者の理解が得られる保証はないが、
>> とにかく丁寧な説明を必死に行う必要がある。
>>
>> その上で、次のことが考えられる。
>>
>> ・有権者の理解が得られ政策実現過程に向かう
>> (もちろんその後の否決、修正はあり得る)
>>
>> ・有権者の理解を得られず政策実現過程に至らない
>>
>> ・有権者の理解を得られないが政策実現過程に向かう
>> (当然この場合も、その後の否決、修正はあり得る)
>>
>> ====
>>
>> 当然この三つの中で、
>> 特に問題になるのは、
>> 有権者の理解が得られないが政策実行過程に進む、
>> 三番目のケースだ。
>>
>> 今回の消費税議論は、
>> まさにこのケースだ。
>>
>> ====
>>
>> 三年前の参議院選挙時、
>> 菅総理が突然、消費税議論をぶち上げたように見えた。
>>
>> なぜ突然ぶち上げたように見えたのか?
>>
>> それは丁寧な説明を欠いているからだ。
>>
>> つまり公約変更の第一の要件を欠いている。
>>
>> 次に、増税、
>> しかも全ての国民に影響のある増税は、
>> なかなか受け入れ難いものだ。
>>
>> 仮に増税せざるを得ない事情が理解されたとして、
>> そもそも増税は嫌なものであり、
>> できれば反対したいのが国民の思いだろう。
>>
>> そんな中で、政策実現過程に着手した。
>>
>> こうなれば国民の皆様の反応はどうなるか、
>> それは火を見るより明らかなことだった。
>>
>> ====
>>
>> 今日は、私がなぜこんなことを書いたのか、
>>
>> ・公約は、変更できないものではないこと
>>
>> ・公約を変更には、相当に緻密で丁寧な説明が必要なこと
>>
>> この二つを言いたかったがためだ。
>>
>> もちろんどんなに緻密で丁寧な説明であっても、
>> 重要政策、あるいは国民が嫌う忌避政策であれば、
>> 相当に大きなしっぺ返しを受けることは覚悟せねばならない。
>>
>> ====
>>
>> しかしもっと悪いことがある。
>>
>> 国民、有権者の皆様が、
>> 公約を実施できたか、
>> できなかったかを判断できないような、
>> 曖昧な政策を掲げて選挙を戦うことだ。
>>
>> 今回の参議院選挙は、その可能性が高い。
>>
>>
>>
>> 今日は下弦の月だ。
>>
>> さあ今日も、しっかりと前進します。
>> =============
>> 2013・6・30 Seiji Ohsaka
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