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2013年6月22日土曜日

Fw: 第129号 原子力委員会メールマガジン 電力システム改革と原子力のガバナンス

>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.129 ━━━━━
>    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
>             2013年6月21日号
>   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>┣ 委員からひとこと 電力システム改革と原子力のガバナンス
>┣ 会議情報   ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)−過去、現在、
>┃        近未来の展望− について
>┃        原子力利用に関する世論調査について
>┃        日本原子力学会の役割と責任−学会事故調査委員会に
>┃        よる学会役員・部会長等へのアンケート結果について
>┃        鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張について
>┣ 事務局だより アメリカプロバスケットボール(NBA)ファイナル
>┃        開催中
>┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>
>━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・
>
>電力システム改革と原子力のガバナンス
>                             鈴木 達治郎
>
> 先週、電気事業法の改正案が衆議院を通過し、広域運営、発送電分離、そし
>て小売全面自由化をめざす電力システムの改革がいよいよ実現の見通しとなり
>ました。6月19日、筆者が参加した英国王立国際問題研究所(チャタムハウ
>ス)の日英グローバルセミナーにて、安倍首相が記念講演を行い、その中でも
>この電力市場改革を「限りないイノベーションの起こる改革」の一つとして紹
>介されました。さらに原子力については「世界の先頭を走ってきた日本は、こ
>こから撤退する道を選びません。」と述べられました
>(http://www.chathamhouse.org/sites/default/files/public/Meetings/Meet
>ing Transcripts/190613AbeJP.pdf)。果たして、この電力システム改革が原
>子力発電にどのような影響を及ぼすのか。実はこの重要な課題について、あま
>り議論が進んでいません。そこで、電力自由化と原子力発電の関係における3
>つの重要課題について、主に欧米の経験を踏まえて個人的見解をまとめてみま
>した。
>
>自由化で安全性に悪影響は出るか?
> 端的に言えば、答えは「ノー」と判断されます。統計的に見ても、自由化市
>場で事故率が増加した、という証拠は見当たりません。ですが、それには条件
>がありそうです。米国では航空市場の自由化の際に、安全論議が活発に行われ、
>安全規制体制の改革(規制と推進の分離)が行われ、自由化が安全規制の緩和
>につながらないよう配慮されました。その結果、自由化後も事故率は順調に低
>下し続け、今や航空機の大事故は大きく減少されました。原子力発電において
>も、やはり安全規制の改革(リスクベース規制)と同時に産業界も「安全性向
>上は稼働率向上、コストダウンにつながる」点を重視し、経済性向上と安全性
>向上を両立する仕組みを構築することで、乗り切ってきました。これは欧州の
>自由化市場でもほぼ同様の結果をもたらしてきています。
>
>自由化市場では原発の新設が難しくなるか?
> これはおそらく「イエス」ですが、それを克服する対策が各国の事情に応じ
>て、とられてきています。総括原価方式がなくなると、資本費が大きく、投資
>回収期間が長い原子力発電所は、不確実性(リスク)が高くなり、どうしても
>不利になります。現に、自由化市場の下では欧米ともに新設があまり進んでい
>ません。一方、既設の原発は自由化市場でも競争力があるものが多く、継続し
>て運転されるものが多いことも事実です。新設について米国では、ブッシュ政
>権時に、リスク低減のための政府融資保証を新規約6基分について認めました。
>その結果、新規投資に前向きな電力会社が新設にコミットできるようになりま
>した。ただ、現在はシェールガス革命の影響もあり、原子力発電の競争力は相
>対的に低下したため、今後の新設はまた不透明になっています。英国では、自
>由化市場に移行した際、後述するバックエンド(再処理、廃止措置、廃棄物処
>分等)については国が責任を持つこと(すなわち税金で費用負担)、許認可制
>度の改革、温室効果ガス排出量取引制度の導入等で、原子力新設に向けて投資
>リスク減少の措置が取られました。しかし、その後も新設投資は難航しており、
>現在は固定価格買取制度の導入が検討されています。ただし、直接の財政支援
>は行わないと英国政府は述べています。
> フィンランドでは、基本的に原子力事業は民間の責任で運営されています。
>自由化市場においても、民間電力会社は長期契約等を通じて、安定した収入が
>期待できる場合に新設を行うこととしており、市場動向に応じた投資決定を
>行っています。ただ、新設や廃棄物処分等、重要な事業については国会でその
>可否を決定する「原則決定(decision in principle)」という方式をとって
>おり、公益の観点から民間事業の投資決定を監視する仕組みができています。
>
>バックエンド(再処理、廃止措置、廃棄物処分等)対策が進まないのではない
>か?
> 前述したように、英国では国が「原子力廃止措置機関(Nuclear
>Decommissioning Authority: NDA)」を設立して、民間事業から切り離すこと
>で、事業の推進を担保することとしました。税金を使うことから、事業の透明
>性、経済性効果の評価など、厳しい監査を受けながら事業を進めています。再
>処理については、事業の継続性を判断した結果、既存契約を終了した時点で事
>業を終了することとしています。フランスも再処理は国営であり、純粋な民間
>事業としては世界でも日本の六ヶ所再処理事業のみということができます。た
>だ、六ヶ所再処理事業にしても、「再処理積立金制度」により費用回収を電気
>料金で担保していますので、自由化市場においても事業を継続するのであれば、
>この制度が前提となると思われます。
> 廃炉、廃止措置については、自由化市場においても、電気料金に「積立金」
>を上乗せする制度が認められています。ただ、ドイツやスウェーデンでは、脱
>原発政策により安全かつ経済的に運転が可能である原発を早期に閉鎖・廃止す
>る場合のコスト負担について、電力会社が国に対し損害賠償を請求する事例が
>でています。我が国でも、規制や政策変更により早期に廃炉を迫られた場合の
>コスト負担方法について、検討を進める必要があると思います。また、東京電
>力福島第一原子力発電所の廃止措置は、深刻な事故を受けての廃止措置として
>特別な事業であり、やはり国の関与がより重要と考えられます。英国NDAのよ
>うな専門機関の設置を検討する価値もあると思われます。
> 以上見てきたように、電力自由化は原子力発電事業のリスクや運営・体制の
>在り方(ガバナンス)に大きな影響を及ぼすと見られ、その対策について十分
>な議論が必要と思われます。電気事業法の改正案でも、その旨の附帯決議が追
>加されました。政府でも議論が進むものと期待されますが、原子力委員会でも
>注目していきたいと思います
>
>●次号は秋庭委員からのひとことです!
>
>━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
>●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
>関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
>や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。
>
>●6月13日(木)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
>掲載される議事録を御覧ください。
>
>【議題1】ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)−過去、現在、近未来の展望− につ
>いて(京都大学名誉教授 小野公二氏、住友重機械工業株式会社 産業機械事業
>部 主席技師 佐藤岳実氏)
><主なやりとり等>
> 事務局から、現在の我が国における高度輔放射線利用技術の概要について説
>明を行い、小野氏からホウ素中性子捕捉療法(BNCT)のこれまでの歴史や現在
>の状況、今後の展望等について御意見を述べていただきました。
> 委員からは、BNCTの研究拠点の形成において、解決するためには何をすれば
>よいか、一般の方々が治療を受けるようになるのはどれくらいの期間がかかる
>のか等の質問がありました。
>
>●6月18日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
>掲載される議事録を御覧ください。
>
>【議題1】原子力利用に関する世論調査について(一般財団法人日本原子力文
>化振興財団 専務理事 桑原政昭氏、広報調査部長 船越誠氏)
><主なやりとり等>
> 桑原氏、船越氏から「平成24 年度原子力利用に関する世論調査」について
>概要を御説明いただきました。
> 委員からは、調査結果を踏まえ、情報公開の在り方とか安全管理体制に対す
>る取組についての改善に係る議論があったのか、また今後、年代の若い人たち
>への調査割合を増やすような工夫をする予定などはあるのか等の質問がありま
>した。
>
>【議題2】日本原子力学会の役割と責任−学会事故調査委員会による学会役
>員・部会長等へのアンケート結果について(東京大学大学院 客員研究員 諸葛
>宗男氏、法政大学 大学院デザイン工学研究科 客員教授 宮野廣氏、独立行政
>法人日本原子力研究開発機構 広報部主幹 佐田務氏)
><主なやりとり等>
> 諸葛客員研究員、佐田主幹から、日本原子力学会事故調査委員会が実施した
>学会役員・部会長等へのアンケート結果について御説明いただきました。
> 委員からは、アンケート結果について、今後、客観的に傾向を見るような試
>みが行われるのか、他の学会員にもアンケートをとるのか等の質問がありまし
>た。
>
>【議題3】鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張について
><主なやりとり等>
> 鈴木委員長代理は、6 月20日(木)から 21日(金)にかけて英国へ出張し、
>英国王立国際問題研究所(チャタムハウス)(英国、ロンドン)で開催される
>「日英グローバル・セミナー」に出席し、福島原発事故後の日本と英国/EU 諸
>国間のエネルギー・環境問題に対する協力の可能性についてパネリストとして
>参加するほか、会議に出席する日英の有識者と意見交換を行います。
>
>※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
>http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm
>
>●次回は6月25日(火)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
>を御覧ください。
>http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm
>
>+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
>
>アメリカプロバスケットボール(NBA)ファイナル開催中
>
> 4月から原子力政策担当室に着任しました豊吉(とよし)と申します。どう
>ぞよろしくお願い申し上げます。事務局便り初回は私の趣味であるバスケット
>ボールについて少しお話させていただきます。
> 30代半ばである私の世代では知らない人はいないといっても過言ではない
>「スラムダンク」というバスケットボール漫画があります。この漫画に触発さ
>れてバスケットボールを始められた方も多くいると思いますが、私もその一人
>であり中学校から大学までバスケットボールで汗を流してきました。
> 私が考えるバスケットボールの魅力は、「点が多く入る」、「攻守の入れ替
>わりが早い(スピーディ)」、「接触プレーが多い(パワフル)」の3点であ
>り、この魅力を手っ取り早く感じられるのはアメリカのプロバスケットボール
>(NBA)です。現在、NBAはワールドチャンピオンの決定シリーズ(ファイナ
>ル)の真っ最中ですので、少しでもバスケットボールに興味がある方は御覧に
>なられてはいかがでしょうか。この便りがHPにアップされる頃には優勝チーム
>が決定していると思いますが、私はマイアミヒートというチームが優勝すると
>予想しています。
> 最後に、先日、息子に「本当にバスケットボールできるの?」と聞かれまし
>た。なぜ、息子は「バスケットボールできるの?」ではなく、「本当に」とい
>う聞き方をしてきたのか日頃の素行を振り返りつつ考えている次第です。
>(豊吉)
>
>●次号配信は、平成25年7月5日(金)午後の予定です。
>
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>発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
>○メルマガへの御意見・御感想はこちらへ
> https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
>○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
> http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
>○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
>○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。
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