住民票ガイド

2013年8月6日火曜日

Fw: 頂門の一針3028号  2013・8・5(月)

>□■■□──────────────────────────□■■□
>  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 3028号
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>           2013(平成25)年8月5日(月)
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> 尖閣は「先送り」で日中長期研究体制を:杉浦正章
>
> かくも弱きラオスの対中姿勢:宮崎正弘
>
> 誰も処分されない異常事態:比護義則
>
> ローマ皇帝アウレリウスの憂い:平井修一
>
>             二宮金次郎の示した道:伊勢雅臣        
>  話 の 福 袋
>         反     響
>                    身 辺 雑 記
>
>
>□■■□ ──────────────────────────□■■□
>第3028号
> 発行周期 不定期(原則日曜日発行)
>             
>
> 
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>尖閣は「先送り」で日中長期研究体制を
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>
>            杉浦 正章
>
>注目すべき栗山の「解決しない解決」論
>
>「次の世代はきっと我々より賢くなる」として?小平が尖閣問題の棚上げ
>を唱えてから、35年になる。一世代30年だからその次の世代に移行してか
>ら5年が過ぎたことになるが、今の世代は全然賢くなっていない。尖閣は
>一触即発の状態になってしまった。
>
>維新の会共同代表・石原慎太郎が仕掛けた罠に、日中両国がはまってし
>まった結果だ。賢くなるにはどうなるかだ。
>
>「棚上げ」が譲歩になるのなら「先送り」しかあるまい。先送りして日中
>に新たな協議機関を設置して民間学者も含めて"長期研究体制"を作ること
>だ。研究しながら「賢くない」現世代が、もう一世代先の次世代にすべて
>を託すことしかない。
>
>元外務次官・栗山尚一ほど人柄が良くて切れる外交官は見たことがない。
>筆者がワシントン時代に大変お世話になった。もう時効だが大統領・
>フォード来日の特ダネを貰ったことを覚えている。その栗山が4日付東京
>新聞のインタビューでで尖閣解決について重要なる言及をしている。
>
>「国際的な紛争を解決する方法は3つ。外交交渉、司法的解決、解決しな
>いことでの解決。最後の方法は棚上げとか先送りとか言えるだろうが、尖
>閣問題を沈静化させるにはこの方法しかない」と述べているのだ。筆者は
>6月21日の記事でも「先送りしかない」と強調したが、期せずして当代随
>一の外交官の"読み"と一致した。
>
>栗山は棚上げという言葉を使ったが、棚上げは「領土問題が存在しないか
>ら棚上げはない」とする見解に政府が凝り固まってしまったから、この言
>葉を使っただけで譲歩となる。したがって先送りしかないことになる。
>
>栗山は日中国交正常化の田中角栄・周恩来会談に同席したからまさに生き
>証人だ。その主張はかねてから「両首脳の間で棚上げの暗黙の了解があっ
>た。ただしあったのは暗黙の了解であって、中国側が『合意があった』と
>いうのは言い過ぎだ」というものである。
>
>栗山の言う暗黙の了解とは田中・周会談でのやりとりで明快に出ている。
>田中は尖閣問題で何も提起しないと帰国後に困難に遭遇するとして「今私
>がちょっと提起しておけば申し開きが出来る」と述べ、周が「もっとも
>だ。現在アメリカもこれをあげつらおうとし、この問題を大きくしてい
>る」と差し障りのない対応をした。
>
>問題は最後の場面で田中が「よしこれ以上は話す必要がなくなった。また
>にしよう」と述べ、周恩来が「またにしよう。いくつかの問題は時の推移
>を待ってから話そう」と答えた場面だ。これに田中が「国交が正常化すれ
>ばその他の問題は解決出来ると信ずる」と付け加えて終わった。栗山が言
>わんとするのはまさにこの最後のやりとりであろう。
>
>「棚上げ」という言葉は使っていないが、「先送り」したことは間違いな
>い。元官房長官・野中広務が当時京都府議であるにもかかわらず、田中の
>側近のような口ぶりで4日のテレビでも「棚上げ合意」を再び主張してい
>るが、歴史の事実をねじ曲げるものだ。
>
>そもそも中国側の首脳から「棚上げ」の言葉が出されたのは78年の福田赳
>夫。?小平会談の後の記者会見だ。?小平は「一時棚上げしても構わな
>い。10年棚上げしても構いません。この時代の人間は知恵がたりません」
>として冒頭述べた「賢い世代論」を主張したのだ。
>
>通訳は「棚上げ」と翻訳したが実際に四川なまりで「放っておく」を意味
>する「擺(バイ)」という言葉を使っている。これに先立つ外相・園田直
>訪中の際にも?は「擺在一遍(バイザイイービエン)(脇に放ってお
>く)」と述べている。「棚に上げる」のではなく「放っておく」が正確な
>のだ。従って野中の主張はもろくも崩れる。
>
>冒頭述べたように賢くない世代が国政をになって5年が過ぎた。今後どう
>するかだが、栗山の言う「解決しない解決」しかあるまい。
>
>!)小平も自らの改革開放政策達成のためには日本の経済援助、資本の投下
>が不可欠であるという判断がその思いの根底にあった。莫大(ばくだい)
>なジャパンマネーを目当てにしていたことは間違いない。中国の経済成長
>と躍進のためには尖閣などは「擺中の擺」であったのだ。
>
>しかしその躍進を達成して米国に次ぐ超大国となった今、?小平が生きて
>いたら同じように「擺」などというかは疑わしい。むしろ尖閣をてこに極
>東制覇を目指す可能性の方が高い。
>
>栗山がなぜこの時点であえて「棚上げ拒否」の政府の方針と逆の発言をし
>たかである。恐らく推察するに後輩の選択肢を広げる役目を果たそうとし
>ているのではないか。つまり「棚上げ拒否」では、交渉にならないのであ
>る。あえて「棚上げ」ではなくとも「先延ばし」で妥協する可能性を観測
>気球的に上げた可能性がある。
>
>とにかく尖閣問題は極右の主張などに乗って、戦争も辞さぬなどという路
>線は戒めなければならない。もちろん中国が甘く見ないように集団的自衛
>権、敵基地攻撃能力、海兵隊機能など抑止力は強化しなければならない。
>その上での外交なのである。
>
>筆者が1月28日に強調したように、日中両国は尖閣問題を共同して研究す
>る場を設けるべきである。栗山も「歴史認識の問題も含めて、日中間に新
>しい協議の枠組みを作ることも必要」と同様の提唱をしている。民間学者
>も含めた協議機関を発足させるのだ。忍耐強くたとえ30年間でも半世紀
>でもその研究を持続させる。
>
>問題の決着は日本がより繁栄して国力を維持できるか、衰退路線を辿るか
>によっても決まってくる。また中国共産党独裁体制が崩壊して、価値観を
>共有する民主主義政権が誕生するかによっても左右される。ここは問題を
>歴史の判断に委ねる時だ。
>
>        (政治評論家)<2013年08月05日>
>           
>
>
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>━━━━━━━━━━━━━
>かくも弱きラオスの対中姿勢
>━━━━━━━━━━━━━
>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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>「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
>   平成25(2013)年8月5日(月曜日)
>        通巻第3995号   
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>   ♪
> ラオス政府はなぜ中国企業にここまで弱腰なのか
>  土地の開発巡り、ラオス全土で4000件の訴訟。大型物件は中国企業が絡む
>*********************************
>
>先頃、ラオスの首都ビエンチャン市政府当局は、工業区開発予定地区の住
>民の訴えをしりぞけ、開発の主契約者は中国の「上海万風集団」と決めた
>と発表した。住民は激高し、次の行動を取る予定という(アジアタイム
>ズ、8月3日付け)。
>
>外国企業、とりわけタイと中国からの投資がめざましいラオス。首都に新
>しい開発地区を発展させようとするのは、隣のカンボジアが川の中州を開
>発して新都心を造成し、成功したからである。カンボジアは親中派の代
>表、首都の高層ビルの大方が中国企業の投資である。
>
>ラオスはメコン河を挟んでタイの北側にビエンチャンならびに観光資源が
>集中しており、摩天楼こそまだないが十階建てのビルはたいがいが外国投
>資である。
>
>新しく造成中のルアンマーシ地区開発は365ヘクタール。ここに公園を造
>成し、巨大ショッピングモール、娯楽コンプレックス、スポーツ施設など
>新都心型の大型な町作りを提案した中国の企業は、住民435家族への保
>証金を要求額の十分の一しか提示していないため、多くの住民が立ち退き
>に応じていない。
>
>ラオスの住民の不安感は嘗ての巨大開発を言いつのり、4億ドルのプロ
>ジェクトを提案した中国企業が、その後の住民の保証金要求に一切回答せ
>ず、プロジェクトは立ち消えとなった。
>
>ラオス全土では、こうした住民の補償をめぐる訴訟が4000件も起きてい
>て、住民パワーが力強くなっていることを窺わせる。
>
>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
> 読者の声 どくしゃのこえ READERS' OPINIONS 読
>〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
>  ♪
>(読者の声1) 従軍慰安婦の顕彰碑に反対することは素晴らしいが、米国
>に Durham White Stevens 氏の顕彰碑をサンフランシスコ市とワシント
>ン特別市に建て、その碑に氏が二人の在米韓人に暗殺される原因となった
>新聞のインタビュー記事と高平小五郎駐米大使の追悼文を書き記すことの
>方がより効果的と考えます。
>
>韓人と書いたのは、大韓民国の国民が通常韓国人と呼ばれるので、大韓帝
>国の国民を韓人と書いて区別しただけで他意はありません。
>
>氏は日本政府の推薦により大韓帝国外交顧問となったが、外交顧問として
>日本との間の条約を大韓帝国に有利な方向にもっていくために尽力をし
>た。あくまでその職責において良心的な外交顧問官であった。
>
>氏は帰国中にサンフランシスコの新聞のインタビューに答えていった、
>「日本の存在が大韓民国の一般大衆の利益になっている」という一言を撤
>回せよとの要求を断ったために暗殺された。
>
>本当のことを言うと、攻撃され殺されるという韓国の伝統が適用された歴
>史上数知れない事例の内の一つにすぎないが、米国人が韓国の伝統がいか
>なるものかを理解するには格好のものであろう。
>
>好条件につられてなった慰安婦を顕彰するより、この良心的かつ誠意にあ
>ふれた米国人を顕彰する方が余程米国にふさわしいと米国人も納得すると
>私は確信する。(ST生、千葉)
>
>
>(宮崎正弘のコメント)存じませんでした。有益な逸話だと思います。
>
>
>
>  ♪
>(読者の声2) 小生の知人がロス近郊のトーランスという邦人の多い町に
>何人かいるのですが、グレンデール市における韓国人の抗日活動に全員が
>連日憂いております。
>
>これまでにもグレンデール事件の発端から報告が来ていたのですが、小生
>一人の手ではいかんともし難かったところ、ようやく新聞が動きました。
>在米の公使館は手も足も出せず、傍観するのみ。韓国側は資金を投入し
>て、全米韓国系の集会を企画し、全米各地に少女像を次々建立する計画だ
>ということです。
>
>日本も飛行機をチャーターしてロスへ活動家部隊を送り込み、抗議活動、
>ロビー活動などを本格的にやる必要があると思います。
>
>何らかの支援はできないものでしょうか。マスコミ対策はどうしたらいい
>のか、外務省はどうすれば動くのか、みんなで考えていただければと思い
>ます。(YK生、世田谷)
> 
>
>(宮崎正弘のコメント)トーランスには日本人学校もあり、多くの在留邦
>人がいる街ですが、なんらかの行動をおこして欲しいと思いますね。
>
>
>
>  ♪
>(読者の声3) 麻生太郎副総理・財務大臣のナチスを引合に出した憲法改
>正発言だが、この御仁は漢字が読めないだけでなくて、歴史にも全く無知
>であることを満天下に暴露したといえる。
>
>そもそも19331月に政権を握ったナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)
>は同年3月にいわゆる全権委任法を国会で通過させて、国民革命を宣言し
>たのであった。
>
>麻生太郎がいうようにワイマール憲法がいつのまにかナチス憲法になって
>いたというのは全く歴史的事実に反する。
>
>そもそもナチス憲法などは存在しなかった。ヒトラーは形式的にはワイ
>マール憲法の規定に基づいて政権の座についたが、以降は文字通り国民革
>命によって屈辱のベルサイユ体制打破に向けて突き進んだ。
>
>いわばナチス・ドイツは実質において革命政権であり、上記全権委任法と
>以降のヒトラーの発する諸法令がワイマール憲法に優越することとなった
>のである。
>
>麻生太郎は喧騒ではなく平穏な雰囲気の中でナチス憲法が成立したという
>が、ヒトラーの唱えた国民革命に対するドイツ国民の熱狂的支持があった
>ことには無知である。ゴルゴ13ばかり読むのではなく、もっと近現代史の
>本を読んだら如何か。
>
>同じ漫画でも水木しげるの『ヒットラー』は良書である。推薦したい。
>ビスマルク曰く「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。麻生太郎もい
>い加減に政治家を辞めて、老人雑誌向けファッション・モデルに転向した
>らいいのでは。(武蔵国杉並住人)
>
>
>(宮崎正弘のコメント)同趣旨の批判を産経新聞がコラムで書いておりま
>したが、ほかの新聞はどうなのでしょうね?
>
>
>
>━━━━━━━━━━━━
>誰も処分されない異常事態
>━━━━━━━━━━━━ 
>
>
>       比護 義則
>
>年金受給権の時効を撤廃し、過去の記録ミスによる支給漏れ分を支払う
>「時効特例給付」が行われず、約1300件 計約10億円)にも及ぶ日本年金
>機構の未払いが発覚し4カ月が経過しても、機構や監督責任がある厚生労
>働省の職員に対する処分が行われる気配がない。
>
>平成19年に5000万件の未統合の「宙に浮いた年金」が判明し、年金加入者
>をばかにしたずさんな年金行政が露呈。国民から猛反発を受け両者とも猛
>省を促されたばかりだが、給付でミスしても誰も責任を取らない驚きの状
>態が続いている。
>
>同じ受給対象者でも支給と不支給の両処分が存在する「ぶれた年金」の存
>在が浮上したのは、機構職員の内部告発があった平成24年1月。驚いたこ
>とに機構は同月から約1年間も問題を放置し無為無策のまま業務を継続。
>
>内部の調査委員会が最終的に未払い金額をとりまとめたのは今年3月に
>なってからだ。機構は翌月、記者会見で年金未払いを引き起こした理由に
>ついて「準備期間が短かった」「運用が正しいと思っていた」と子供じみ
>た言い訳に終始した。こうした職員の怠慢に危機感を抱いた田村憲久厚労
>相の対応は素早かった。
>
>すぐさま公正な事務手続きの徹底を図るため、金子順一事務次官(当時)
>に再発防止を言明した内部通達を行うよう指示。次官通達では「公務に対
>する職員の姿勢に緩みが生じている。公僕の使命感が希薄になっている」
>と危機感を示した。
>
>さらに同省監察本部を開き、年金未払いを放置した事務処理の検証と職員
>の処分の検討作業をスタートさせた。
>
>ところが、監察本部では8月に入っても「責任問題があれば職員を処分す
>るが、事実関係を確認中だ」として悠然と構えている。同様に機構も「職
>員の処分が、いつになるのか決まっていない」と曖昧な態度に終始している。
>
>そもそも機構は問題の「原因」を調べるのがとても苦手だ。
>
>今年7月、機構のコンピューター端末にある業務用共有フォルダー内に、
>時効特例給付の是非について「悩んだら払え」と指示する内部文書が存在
>することが判明。統一された法解釈ではなく、職員個人の好き勝手な裁量
>に支給の適否を任せる言語道断の文書で、あきれるしかない。
>
>この文書について、機構は「誰が作成したか分からない」と回答。「個人
>的なものなので、共有フォルダーに入った経緯は調査しない」と明言して
>いる。さらに、内部文書の存在をマスコミが明らかにしたことについて
>「外部に漏れたことが問題だ」として、情報漏洩(ろうえい)の方を気に
>する始末だ。
>
>そもそも共有フォルダーは業務上必要な書類の保管場所として使用され、
>支払い給付作業を行う職員のスケジュールや各種関連法令の文書が入って
>いる。私的文書が紛れ込むのはおかしいことなのだ。
>
>文書が存在した原因を特定し「ぶれた年金」が生じないようにするのが公
>正な年金行政を行うために不可欠な要素なのだが、機構にはやる気がない。
>
>もちろん、こうした問題を起こした職員は数年で担当部署から異動するた
>め、現在の担当者は無関係だ。ただ、二度とミスを起こさないようにする
>ため、問題の原因や責任の所在の追及を放棄してはならない。放棄すれ
>ば、また同じような不祥事が起こる。そのときは、また国民が被害者になる。
>
>産経ニュース2013.8.4 【嫌われ記者?比護義則が行く】 
>
>
>
>━━━━━━━━━━━━━━
>ローマ皇帝アウレリウスの憂い
>━━━━━━━━━━━━━━
>
>
>         平井 修一
>
>「人は死しても名を残すべし」(五代史)と言うが、有名人でも死後50
>年、名を残している人はまずいない。例えば人気作家。
>
>「あ」で始まる没後50年以上の作家には愛知敬一、会津八一、饗庭篁村、
>青木栄瞳、青野季吉、青柳喜兵衛、秋田雨雀、秋田滋、秋月種樹、秋野
>平、芥川龍之介、浅井洌、朝倉克彦、浅野和三郎、東健而、阿部次郎、阿
>部徳蔵、有島武郎、淡島寒月などがいる。
>
>ところが小生が読んだことのある作家は芥川、有島、淡島の3人に過ぎな
>い。饗庭(あえば)は名前だけは知っているが、それ以外は全く知らな
>い。ほとんどの人は小生と同様ではないか。
>
>「死体からノミが離れていくように、作家が死ぬと読者は去っていく」と
>山本夏彦翁は書いていたが、有名人でもそうであるのなら凡夫凡婦は没後
>10年もたてばほぼ完璧に世間から忘れられる。
>
>無残な話だが、それが社会の新陳代謝であり、健全なのだろう。
>
>ローマ皇帝のマルクス・アウレリウスは121年4月26日生まれ、180年3月17
>日に満58歳で没した。40歳の161年に帝位を継承し「第16代ローマ皇帝」
>になったが、当時の支那は後漢、朝鮮は高句麗、新羅、百済。日本は「記
>紀」によれば第13代の成務天皇時代にあたる。
>
>成務天皇が実在したかどうかさえ不明で、当時は弥生時代の後期、卑弥呼
>が邪馬台国を治める以前であり、諸国が対立し互いに攻め合っていた「倭
>国大乱」の頃である。国家らしいものができる以前のことだからほとんど
>で神話の世界である。
>
>しかし、弥生時代後期末の遺跡から発見されたガラス玉は古代ローマ帝国
>で作られたガラスを素材にしていたというから、後漢経由でアウレリウス
>皇帝治下の文物が日本にも伝わっていたようである。
>
>いずれにしても気が遠くなるような2000年も昔のことであるが、アウレリ
>ウスが自分自身のために書いた思索のメモが残されていたために彼の名は
>今も広く記憶されることになった。
>
>このメモの原題は「自分自身へ」で、現在では「自省録」として世界中で
>読まれている。アウレリウスがこれを書いたのは166年から176年、彼が45
>歳の頃から55歳の頃らしい。50歳前後の頃、彼は自分を老人だと言ってい
>るが、当時の人は何歳くらいまで生きたのか。
>
>先先帝は62歳没、先帝は74歳没、彼は58歳没、次帝は31歳没(暗殺)、次
>次帝は67歳没(暗殺)である。暗殺された皇帝は参考にならないが、子供
>の死亡率はとても高かったものの、2000年前でも長生きする人は長生きで
>60〜70歳くらいまでは生きたようである。
>
>戦前の日本では定年の50歳は初老人と呼ばれ、それから70年後の今は60歳
>で初老、65歳あたりから老人のようだ。
>
>アウレリウスの時代では、彼が「自省録」書いた45〜55歳は壮年期の終わ
>りから老年期で、心身ともに疲れ果てていたのだろう、「死」についての
>記述が多い。精神科医の傍ら「自省録」を翻訳した神谷美恵子は、「この
>書は人生の重荷と孤独と悲哀の産物で、彼の心がしばしば死に向かったの
>もうなづける」と書いている。
>
><自分が誠実に、謙虚に、善意をもって生きているのを誰も信じなくて
>も、誰にも腹を立てず、人生の道を外すことなく、目的に向かって純潔
>に、平静に、何の執着もなく、強いられもせず、運命に従って歩んでいか
>なくてはならない。
>
>人の一生は短い。私の人生も終わりに近づいた。それなら自分で自分自身
>に敬意を表し、人の評価は気にするな。
>
>寿命が延びたところで知力を保てるのか。もうろくし始めれば分析力、判
>断力、推理力、洞察力、注意力は真っ先に衰える。人生を去るべきではな
>いかという判断さえもできなくなる。だから機能が衰える前に急がなくて
>はならない。
>
>自分が死んでいくときに、それを歓迎する者が一人もいないというような
>幸運な人間はいない。誠実な賢者でも「いなくなって清々した」などと言
>われるのだから、我々をお払い箱にしたい者はたくさんいるだろう。だか
>らこの世に執着する気、未練はない。
>
>しかし、「いなくなって清々した」と言う者に対しても善意をもち続け、
>最期まで友好的、親切、慈悲深くあれ。死に際は、魂が肉体からスーッと
>抜け出ていくような大往生の趣が大事だ。
>
>自然に従って歩み、安らかに旅路を終えるがよい。よく熟れたオリーブの
>実が、わが身を産んだ地を讃え、わが身を実らせた樹に感謝しながら落ち
>ていくように>(「自省録」)
>
>彼が皇帝になったのは運命である。普通の家に生まれれば学者か宗教家、
>能吏として平穏な生涯を送ったろうが、名門に生まれた。誠実で真面目、
>学問好きのひ弱な神童だったが、ストア派哲学にかぶれ、自制心や忍耐、
>道徳、禁欲を学び、やがて体も鍛えて「文武」の人になった。
>
>先先帝から愛され、次いで先帝の養子になり、そして40歳で皇帝になっ
>た。ローマ帝国全盛時代の最後の頃で、パクス・ロマーナ(ローマの平
>和)に亀裂が入り始め、内憂外患の多難な時代であった。彼は内にあって
>は仁政に努め、外に対しては蛮族の侵入を阻止する領土防衛の最高指揮官
>として東奔西走、前線に皇帝旗をなびかせた。
>
><読書と瞑想が何よりも好きな内向的で"孤独と憂愁の人"アウレリウスに
>とって、皇帝としての責任を一身に負い、政務や戦争に忙殺されるのは決
>して有難いことではなかった。しかし義務観念の強い彼は、全努力を傾注
>して仕事を果たし、また自分の理想とするところを現実化しようと心を砕
>いた。不幸にして彼の在位中はほとんど絶えず戦争が続き、ために席の温
>まる暇もないくらいであった>(神谷美恵子)
>
>モーゼズ・ハダス著「ローマ帝国」にはこうある。
>
><有名な「自省録」は、アウレリウスが戦いの合間に寸暇をみつけて書き
>つづったものである。ほどなく帝国の財政、人的資源は戦争のために窮乏
>していった。多数の男子が辺境から召集されたために、農民は人手不足に
>なり、畑仕事を蛮族に頼むようになった。皮肉にも蛮族はこうして帝国の
>辺境地帯に定住しはじめたのである。折悪しくペストが国中に蔓延し、
>人々は士気を失い、帝国は危機に瀕していった・・・>
>
>アウレリウスの最期も出征先の戦塵の中、疫病に倒れたのだった。「哲人
>君主」の評価と「自省録」により彼は2000年後も名声を保ち続けている
>が、果たして彼は幸福だったのだろうか、悔いのない大往生だったのだろ
>うか、小生には分からない。(2013/08/04)   
>
>
>
>━━━━━━━━━━
>二宮金次郎の示した道
>━━━━━━━━━━
>
>    
>     伊勢 雅臣
>
>■1.たらいの水は引き寄せると逃げていく
>
>二宮金次郎が説いた教えで有名な「たらいの水」の話をご存じだろうか?
> たらいの水を自分の方に引き寄せようとすると、水は向こうに逃げてし
>まう。相手にあげようと押すと、こちらに帰ってくる。幸福を独り占めし
>ようとすると逃げてしまうが、相手のために尽くしていると幸福は勝手に
>やってくる、という教えである。
>
>我々の日常生活でも、自分の事ばかり考えているエゴイストは周囲から嫌
>われる。仕事でも、周囲が助けてくれないから、うまくいかない事が多
>い。逆に人のことを第一に考えて助けている人は、周囲からも感謝されて
>助けられて楽しくやれるし、仕事自体もうまくいく場合も多い。
>
>江戸時代に荒廃した6百余村を立て直した金次郎の一生はまさに、たらい
>の水を押し続けた一生であった。亡くなった時にはまったく私有財産を
>持っていなかったというが、6百余村の農民から感謝され、さらにその教
>えをもとに農村復興を広めようと報徳社という組織がピーク時には千社も
>作られたのであるから、実に有意義な、幸福な一生であった。
>
>しかし、私の長年の愛読誌『致知』の本年9月号で、この話には前段があ
>る、という二宮尊徳(金次郎)7代目の子孫、中桐万里子さんのお話に
>は、あっと驚かされるとともに、深い感銘を受けた。
>
>
>■2.たらいの水は頂いたもの
>
>中桐さんは、その前段をこう説明する。
>
>{人間は皆空っぽのたらいのような状態で生まれてくる、つまり最初は財
>産も能力も何も持たずに生まれてくるというのが前段にあるのです。
>
>そしてそのたらいに自然やたくさんの人たちが水を満たしてくれる。その
>水のありがたさに気づいた人だけが他人にもあげたくなり、誰かに幸せに
>なってほしいと感じて水を相手のほうに押しやろうとするんです。
>
> そして幸せというのは、自分はもう要りませんと他人に譲ってもまた
>戻ってくるし、絶対に自分から離れないものだけれど、その水を自分のも
>のだと考えたり、水を満たしてもらうことを当たり前と錯覚して、足りな
>い足りない、もっともっととかき集めようとすると、幸せが逃げていくん
>だというたとえ話だと教わったんです}。[1,p12]
>
>この自分は空っぽの「たらい」として生まれてきたのであって、今入って
>いる水は、両親やすべての先人、先輩たちに頂いたものだという「有り難
>さ」に気がつくことが出発点だという。
>
>
>■3.金次郎のたらい
>
>金次郎は貧農の家に生まれたが、寛政3(1791)年に南関東を襲った台風
>で近くの川の堤が決壊し、父親の田畑も流されてしまった。近所の人たち
>が堤防の補修工事を始めて、金次郎も父の代わりに手伝いに出るが、幼く
>て十分な働きができない。そこで金次郎は夜なべして草鞋(わらじ)を
>作って配ったのである。
>
>その後、14歳で父を亡くし、その2年後に母も逝き、叔父の家に引き取ら
>れたが、わずかな荒れ地を開墾して田畑を得るなどして、経済的に独立を
>果たす。
>
>その間に寝る間も惜しんで読書をした。 金次郎はそんな体験をもとに自
>らの学問を深め、やがてその力量から人々に引き立てられ、農村復興の
>リーダーとして大成していく。
>
>金次郎の「たらい」には、当初、経済的にはごくわずかの水しか入ってい
>なかった。しかし、その経済的ハンディを嘆くことなく恨むこともなく、
>子供ながらに草鞋を作って隣人たちを助けようとした。水を押し出してい
>ると、こちらに帰ってくるだけでなく、周囲の人から水を注がれて、その
>かさが増していくのである。
>
>金次郎が貧しい農家に生まれたことでたらいの水の少ないことを嘆き、そ
>のわずかの水を自分のものとして抱えこもうとしたら、不平家として不幸
>な、無名の一生で終わっていただろう。
>
>
>■4.一本の松の樹はいかに育ったか
>
>中桐さんは金次郎の7代目子孫という血筋だけでなく、幼い頃からお祖母
>さんなどから金次郎の話を聴きながら育ったようだ。だから、文章を通じ
>て学んだというよりも、肉親の口ぶりを思い浮かべながら語っているとい
>う印象を持つ。前述の引用で「教わったんです」と言われているのも、本
>から教わったというより、お祖母さんなどから聞いて教わったということ
>だろう。
>
>その中桐さんが、同じく致知出版社から『二宮金次郎の幸福論』という著
>書を出しているのを知って、早速読んでみた。予想通り、金次郎の言葉
>が、まるで自分の肉親はこう言った、というような語り口で説かれている。
>
>前述の「たらいの水」に関連して、こんな一節がある。いま目の前に大空
>にそびえる一本の松の樹があるとして:
>
>{この松が、あるとき突然このカタチでここに置かれたものでないことは
>誰でもが知っています。どんな大きな松でも、かならずはじまりは小さな
>小さな苗です。この苗にたくさんの人々びとの思いが注がれ、手間ひまが
>加えられることで、ゆっくりとこの姿になってきたのです。
>
>たくさんの自然たちもまた、この苗にエネルギーをかけてきました。長い
>年月の間、絶え間なく陽光や雨が降り注ぎ、大地や風が味方となって静か
>に育むことで、ゆっくりとこの姿になってきた、、。・・・
>
>金次郎は、立派な松のような特殊なものだけではなく、茶碗だって、鋤や
>鎌だって、一枚の着物だって、かならずプロセスを持ち、思いを注がれ、
>初めてこの世界に生み出されてると言います。ましてや人間一人ひとりに
>いたっては、途方もない物語の結晶だと言えるわけです}。[2,p107]
>
>
>■5.自分という「たらい」に注がれた水
>
>「人間一人にいたっては」という事から、自分自身にひきかえて考えてみ
>ると良い。中桐さんは友人に子供が生まれると、病院や家に行って、父母
>となった幸せそうな表情を観る。
>
>{わたしはそんなシーンに立ち会いながら、たびたび不思議な心持ちを味
>わっていました。もしかしたらわたしもまた第一子として、こんな風に両
>親、祖父母(さらに少し大袈裟に言うならそのときにはすでに亡くなって
>いる先祖たちも!)、そして他人である両親の友人さえも...と、想像も
>できないくらい多くの人の喜びとともにこの世界に迎えてもらった身なの
>かもしれないなぁと}。[2,p124]
>
>
>誕生の瞬間ばかりでなく、自分自身が両親や祖父母、恩師、先輩たちか
>ら、どれだけの思いを注がれて、ここまで育てられてきたのか、振り返っ
>てみよう。一本の杉の木よりも、もっと多くの人々がもっと多くの思いを
>注いで、あなたは育てられてきたはずだ。
>
>
>{何も持たず空っぽのたらいとして生まれた自分に、いまや豊かになみな
>みと水が注がれている。親や先祖が、先生が友人が、同時代を生きる同志
>が、、、たらいを満タンにしてくれた。ワクワクするようなその感激こそ
>が「この水を他者にも受け取ってほしいという欲求を生み、この欲求が人
>を「水を押す」行動へと駆り立てるのです。
>
>もちろん、水を推すのは決して義務感による行為ではありませんしなけれ
>ばならないことではなく、せずにはいられないこと、といったイメージで
>しょう}。[1,p183]
>
>
>■6.相手のために水を押すことの面白さ
>
>金次郎の考えは「報徳思想」と呼ばれるが、「たらいの水」のたとえを使
>えば、自分に注がれた「たらいの水」を徳として、それを有り難いものと
>して感謝して世のため人のために使う、そのように「与えられた徳に報い
>る」ことを報徳と言って良さそうだ。中桐さんは、『致知』での対談でこ
>う語っている。
>
>
>「私は金次郎はどうやって自分の命を使うかということを考え続けた人だ
>と思うんです。先ほどたらいの水のお話をしましたが、自分に注がれた水
>をどう使うか、どうやって使うと一番有効に豊かさを増やせるのかという
>ことに非常にこだわった人だと思うんですね。
>
>そして使うことで消耗するのでははなく、増やすこと、生み出すことに繋
>がる使い方を追求した。そういう命の使い方、仕事のやり方が金次郎の言
>う報徳なんだと思うんです。
>
> ですから彼の人生を貫いた報徳を、コツコツ頑張れば報われると解釈す
>るのは誤りです。やはり相手に報いていくことにエネルギーが注がれてい
>たと思うし、そうやって命を使うことは面白いということが彼の人生で貫
>かれているんじゃないかと思うんです」。[1,p12]
>
>
>相手のために自分の水を押しだしている人は感謝され、たとえうまくいか
>なくとも、新たな学び、すなわち水を得られる。そういう感謝と喜びに満
>ちた人生は限りなく面白い。
>
>ここまで来ると、『二宮金次郎の幸福論』というタイトルに込められた意
>味が見えてくる。自分に注がれた「たらいの水」に感謝し、その徳に報い
>ようと水を使っていく面白さを味わう。それこそが人生の幸福であろう。
>
>
>■7.企業を立て直すには会社のはじまりに戻って考える
>
>「たらい」を人間ばかりでなく、企業としてとらえても、同じことが言え
>る。中桐さんは『二宮金次郎の幸福論』の中で、こんな話を紹介している。
>
>{ある方からこんなことをうかがったことがあります。会社が倒産に追い
>込まれそう
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