たくさんの大人たちに追われながら…。
『おい、そっちへ行ったぞ!!』
「逃がすな!!」
必死に森をかける少年。
しかし少年の足では大人たちには到底かなわない。
後ろから襟首をつかまれ転がり倒れ込む。
『その子供を殺せ!!』
「そいつが俺たち人間を滅ぼそうとしている首謀者なんだ!!」
1人の少年を大人たちが取り囲む。
30人以上はいただろうか。
首根っこを押さえつけられる少年の元へ短刀をもった大人が駆け寄る。
『これ以上、人間を殺させはしない!!』
少年に向けられた刃が振り下ろされる瞬間、その大人の首が吹っ飛んだ。
『子供1人によってたかって何してんの?そんなプレイ気持ちいいの?ひゃはw』
シンと静まり返った大人たちは声のする方向へ一斉に顔を向ける。
先ほどの声の主は銃口から出る煙を鼻から吸い込みむせた。
『ゲホッゲホッ…』
すぐ後ろにいる小太りの男が背中をさすりながら言う。
「むせるのわかってんだから煙吸いなさんなよ」
その後ろにはガタイのいい男がもう一人、その横には髪の長い美形の男が一人。
背中をさすっていた男がさらに後ろで腰掛けている男に問いかける。
『おカシラ〜、どうします?』
最後部で座っていた線の細い男は座ったまま目線だけ少年に送る。
チラッと少年を見ると興味なさそうに立ち上がる。
「おいボウズ。
おめぇんとこは金持ちか?」
立ち上がった男はそれまでとは違う殺気に満ちた眼光を大人たちにむけた。
FD
ラディアスの章
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