>「直言・極言」 第77号 2011年9月
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>■大局観ゼロ、劣化した政局報道
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>C 英国では若者が鬱積した不満をぶつけるように暴動を起こし、略奪行為を働いたが、日本はこれほど失政続き、貧富格差の拡大、若者の失業増加があるのに静かだな。たまたまロンドンに滞在していたのだが、日本では震災、とりわけ原発事故の後、なんで騒がないのかと質問されたよ。
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>D 首相がころころ変わっているうちに、政治に対する期待が失せたのさ。なるようにしかならないという諦めが社会を支配しているみたいだね。
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>E 確かに世論が疲れているとも言えるね。ヨーロッパなら若者たちがデモをおこしているだろう。しかし日本では若者たちは幼少期から塾だ、習い事だと親が決めたレールを走らせれ、受験戦争にエネルギーの大半を費やしている若者たちの無気力こそ問題だ。自民党の教育政策の結果がこれだ。
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>A それにしても、これほど興味の持てない新政権というのは珍しい。輿石の幹事長起用に象徴されるように小沢グループとの妥協を図ろうという意図だけが露骨で、最も重要な政治方針の違いが争点にならなかった。それにしても政治報道の劣化が酷いと思う。米軍基地問題、原発の是非について問うような姿勢がどこにも見当たらなかった。小沢と近いか遠いかだけという馬鹿げた尺度で報道して事足れりとしている。まともではない。野田新代表の初会見も小沢問題に偏しすぎて、あれでは小沢の存在をますますクローズアップさせたようなものではないか。愚劣の一語だ。
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>D NHKは党代表選挙の報道で決戦投票に影響を与えたかも知れない誤報をした。
>投票が始まる直前に、馬淵グループが海江田に票を流すという方針だったのを「海江田以外に投票」とコメントしてしまった。小沢、反小沢という見方でしか考えて
>いないからヘマをやらかすのだ。
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>A 組閣人事でも誤報が続いた。読売、毎日が岡田の財務大臣就任を断定的に報道してしまった。先に読売が東京電力の社長人事で誤報していたが、取材がこれほど甘いとは驚きだ。
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>E いや、野田サイドのリークに乗せられたんだよ。岡田があれほど固辞するとは思わなかったのではないか。
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>C 誤報は誤報なのだから、きちんと釈明すべきだ。ほほかぶりで済ませているのは、メディアには大局観どころか自浄力も無くなっている証拠だ。これでは政界に浄化を求める資格がない。
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>B 与野党のねじれ云々を言う前に、与党である民主党の中がメチャクチャだった。
>3千3百万票を投じた国民サイドから見れば、なんとか与党が挙党態勢に入れたということで安堵する他はなかったのかも知れない。なにしろ解散・総選挙は見込めないのだから。メディアはそうした国民感情を先取りしたとも言えないだろうか。
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>A 党内融和のためなら小沢と手を握ってよいのかという政治倫理の話には目をつぶり、挙党一致の実現ということで甘い評価をしてしまう。国民には何が何だかわからない。
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>E 今の政治のありようは日本人の民度を示していると思う。民主主義の原点は一人ひとりが参加して勝ち取っていくところにある。参加もせず、選挙のときだけの傍観者では、政治は活性化していかないよ。
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>■原発うやむやのお粗末な代表選
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>D お粗末な代表選だったが、2位3位連合での決戦勝利はスリリングではあった。
>石橋湛山自民党総裁の誕生以来のドラマだ。1956年の総裁選で石橋派が石井光次郎派と組んで、一位の岸信介を負かした。しかし、当時、岸が親米、石橋が社会主義圏重視だったから、小沢グループを中国寄りと解せば、今回とは構図が逆だね。
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>E 野田が第一回の投票で100票以上取ったのは意外だった。仙谷が前原グループの票を一部流したと言う見方もある。
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>A 鹿野はずいぶん前から代表選に顔を出している。
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>F 鹿野グループが小沢グループの強引な引きはがしにやられて反発したのも大きな要素だね。だとすれば、小沢の癖は直っていない。
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>E 野田新首相は最初の記者会見で「減原発」という方針を示したね。停止している原発の再稼働はあり得るが、新設はないというわけだ。国民の思いを汲み取ることができていたら、もっと踏み込んで脱原発を打ち出していいはずだ。そこができないのが、野田政権の限界だ。
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>C しかしヴェトナムにはプラント輸出するんだろう。自国で危険だから新設しない代物を外国に売るというのは道義的におかしいのではないか。
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>F 面白いのはニューヨーク・タイムズが「減原発」を評価する記事を載せていることだ。原発反対を言い続けて来た社民党の福島瑞穂とご亭主のことを大々的に取り上げている。
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>A 脱原発を言い出しながら、結局はうやむやにしてしまった菅直人は結局はエセ市民運動家だったのだろうな。政権延命のために、その場しのぎの思い付き発言を続けていたのが致命傷になった。彼は政治家としてやりたいことがあったわけではなく、おいしいものに飛びついただけの単なる「政治屋」に過ぎなかった。メディアも残念ながら、それを見分けることができず騙されてしまった。
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>D 毎日新聞(9月1日付朝刊)が市民運動出身の辻元清美衆院議員とのインタビュー記事を掲載しているが、その中で辻元は「市民運動出身の政治家の限界」についていろいろ反省し、菅は「同じ仲間とやってきて、立場の違う人たちとどう付き合うか、そこを訓練しておかなかったから、いざリーダーになった途端に立ち往生してしまう」と菅を評した。エセ市民運動家だったことを見事に指摘していると思ったよ。
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>E 政権担当者は歴代、アメリカにまずお伺いをたててきた。野田も最初にオバマ大統領と電話会談したが、同じようなパターンが続くのだろうか。アメリカ側に指導力が失われてきた現在、米国追随というパターンすら崩れてしまったんだという見方もあるがどうなんだろう。
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>B 菅が東電本社に乗りこんで行って怒鳴ったりしたのは、アメリカ側が日本政府に原発事故処理に本腰を入れていないという不満を伝えたので慌てたからだそうではないか。指南はしないが、怖い存在であることに変わりはないわけだ。
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>A その場合のアメリカはホワイトハウスではなくて、「オペレーション・トモダチ」がらみの米大使館とか米軍部程度ではないのか。
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>F オバマ政権になって米国には新しいジャパンハンドラ─が出て来ない。ブッシュ前政権時代に活躍していた連中が利権がらみで来日して、勝手なことを言っている。つまりオバマ大統領の視野には対日外交は入っていないし、政策も特に決まっていないのだ。まあ、財政問題や議会対策でそれどころではないのだが。行きどまりの対日政策などしばらく放っておいてどうということもない。
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>B アメリカにとって日本の存在自体、影が薄くなり、政権が変わったからといってわざわざ新しい姿勢を打ち出す必要もなくなっている。それなのに野田の方は、相変わらずの一つ覚えで日米同盟最優先、基地問題では日米合意の順守だ。
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>■野田政権は財務省の操り人形か?
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>A 野田新政権でのサプライズは防衛大臣の一川保夫だね。何しろ小沢グループにこのポストを渡したのだから。メッセンジャーボーイだった前任者の北沢俊美とは違うのではないか。幻想かも知れないが。今回の代表選は小沢・反小沢の代理戦争だったが、親中派・親米派の暗闘という側面も指摘されている。
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>F 一川は典型的な農水族だ。安全保障問題を素人に預けてどうする気なのだ。本人は早くも「素人がやるからこそ文民統制だ」などと失言している。
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>B 防衛大臣の一川は今回の閣僚人事のナゾの一つだ。普天間基地移転問題をどうするかが最重要課題だから、誰かが裏で仕切るのではないか。
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>E 文部科学相の中川正春も菅政権で副大臣をやったものの、党外交・安全保障調査会長であって教育問題に対する考え方があるのかないのか・・・ 米ジョージタウン大学を出ているが、何を考えてるか本人のブログみてもわからない。パチンコ業界と関係が深く、北朝鮮問題にも首を突っ込んでいるようだ。
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>A もっと大きいサプライズは財務、外務両大臣に軽量級を当てたことだ。安住財務相、玄葉外相とも初入閣ばかりか、担当分野の経験も無い。自民党政権時代には両閣僚ポストは総理大臣へのステップといわれるほど重要だった。結局、財政、外交とも官僚に丸投げしてしまうに等しいではないか。
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>C すでに野田新政権は財務省主導内閣と評されている。野田首相すら既に財務官僚の操り人形になっているようだし、今回の閣僚人事も財務大臣はじめ肝心なところはすべて軽量級で、見方によっては財務省が主導権を握って、税制改革、消費税値上げにもっていくための布陣のような気がしてならない。
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>B 総理が取り仕切れば、財務相はだれがなっても関係ないポストだと言える。昔、福田赳夫政権の時、防秀男という記者出身の代議士が大蔵大臣に任命されたが、本人が財政は首相がやると自認していた。もっとも福田は大蔵事務次官を務めた官僚のドンだから、野田とは違う。福田内閣以上に財務省主導内閣なのだ。
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>D 別名、勝・仙・野(カッセンヤ)内閣とも言われる。仙は仙谷だが、勝とは勝栄二郎財務事務次官のこと。官房長、主計局長を歴任し、省内では20年に1人の逸材とかいわれる。もちろん野田政権下で増税実現を狙うのだ。仙谷は子分の古川元久を国家戦略・経済財政相に送り込んだ。古川は係長クラスで財務省官僚を辞めたとはいえ安住とは違うよ。もっとも財務官僚ははるか後輩の大臣にご進講するのを嫌がっているようだが。
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>B 細川政権のころ、斎藤次郎大蔵事務次官が小沢一郎(当時、新生党代表)と組んで国民福祉税という名の消費税増税を図って、つぶれた。彼も当時、10年に1人の大物次官といわれたが失敗した。小沢の縁で今は日本郵政の代表取締役社長だがね。大物次官と言われても、そう簡単に評価はできない。
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>A 治安分野で、法務が菅派の平岡秀夫、国家公安委員長に小沢べったりの山岡賢次という組み合わせは面白いね。
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>C 山岡は消費者担当大臣でもあるが、マルチ商法企業からカネをもらっているという噂もある。ボロが出るかもしれない。
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>B 産経は野田が在日から献金を受けていると報じた。
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>■険しい増税への道筋
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>F 小沢、仙谷、岡田といった実力者が閣外から操縦する形になった。半面、菅、鳩山の影響力はあまり残っていないように思える。
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>C 小沢は裁判を抱えていて、しばらくは表舞台に出られない。白になったら党の要職につけなければ党は分裂する。また、岡田も来年を見据えたのか、今回の代表選には音無しの構えで閣内にも入らなかった。
>D 小沢が飛び出して新党というのは、ぎりぎり最後の選択だろう。
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>E 大連立工作がその前に出て来るはずだ。民主・自民両党間の敷居はそれほど高くなくなっている。どんな組み合わせも可能だ。
>細野原発事故担当相が環境大臣兼務は、東電にとってはまずいかも知れないね。原子力保安院をこれから環境省の外局にするわけだから。
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>B それはそうだが、環境省には人材が足りないし、結局は経産省の方から出向していくことになる。体質は変わらないことになる。
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>F 自然再生エネルギーの活用には電力業界の再編と発・送電分離が大前提になるが、電力業界の反発が強く、軌道に乗るかどうかは野田政権の力量にかかっている。今回の再生可能エネルギー特別措置法にしても東電は自然エネルギーの電気を送電線につなぐ義務はあるものの、「安定供給に支障がある場合」は接続しなくてもよいとなっている。これでは電力会社のさじ加減一つで、どうにでもなるわけで、民間企業が参入する足かせであることは間違いない。
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>G 菅政権もうやむやにしてしまい、イッシューにならなかった。野田政権も先延ば
>しだろう。
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>C 普天間問題をどう解決するかも白紙だ。不思議なことに野田は記者会見では何も発言していない。沖縄県民は肩透かしを食った感じだろうと思う。ずるずると現状維持しかない状態だが、野田政権の命取りになりかねない。
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>E 玄葉外相は各社インタビューでこの問題で「踏まれても蹴られても誠意をもってやる」と言っている。閣僚発言の中でこれほどひどい発言はない。東京新聞に佐藤優氏も書いているが、玄葉氏の認識では沖縄が加害者、政府が被害者ということになる。
>「沖縄はゆすりたかりの名人」と同じ認識であることを吐露しているのだ。この倒錯した認識に対する記者の質問がないのには驚いた。
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>G アメリカは当面、この問題で模様眺めではないか。日米合意で解決できないことはわかっているが、代案はなにか。日米同盟の進化をいくら口にしても今のオバマを動かすことは出来ない。
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>B オバマは連邦債発行上限切り上げ法案で共和党右派に対しあまりに弱腰に対応し民主党サイドの失望を買った。米国債の格付け引き下げはオバマへの引退勧告という見方もあるが、支持率を見てもオバマをめぐる環境は厳しい。
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>A しかし民主党に対抗馬がいないし、共和党にも有力候補者がいない。
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>F リバータリアン(自由市場至上主義者)としてティーパーティー運動の精神的な父親と呼ばれるロン・ポール下院議員が共和党の大統領予備選に立候補声明を出し、比較的高い支持率を集めている。彼は米国が世界の警察官である必要は全く無いとして軍事予算のカットを要求している。こうなると米国家予算の中で基地経費も削られる勢いで、米軍のグアム移転経費も安泰ではない。沖縄の基地は日本が思いやり負担を続ける限り安上がりなのだ。
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>E ともあれ野田首相は大震災の復旧・復興で動かないとダメだ。
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>F 首相就任直後、公明党に対して、すぐ現地に行くと伝えたと公明新聞が報じていたよ。
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>B 野田の頭の中では、復旧復興と増税は一体になっている。しかし、いきなりやると党内外に反発もあるだろう。やるだろうか。
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>A 短命政権だったら増税なし。逆に増税に失敗したら短命政権だ。国民新党の亀井がどう動くか。
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>D 麻生太郎政権で成立した税制改正法(二〇〇九年三月三十一日公布)の附則一〇四条を参考までに言うと、「政府は、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げのための財源措置並びに年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する費用の見通しを踏まえつつ、段階的に消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとする。
>この場合において、当該改革は二〇一〇年代半ばまでに持続可能な財政構造を確立することを旨とするものとする」だ。
> これが「社会保障と税制の一体改革」につながっているが、当面の復興財源には、第3次補正予算に法人税、所得税の増税を盛り込めるかが焦点だ、つまり時間が迫っている。
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>E それにしても経団連の米倉会長は相好を崩すほど喜んでいたな。あのテレビで放映されたシーンは、野田政権が財界下請け内閣だということを証明したようなものだ。
>財界は脱「脱原発」を好感したんだね。
>F 米倉会長は感情の起伏の激しい人で、菅は嫌いだったが、野田は気に入ったようだね。輿石幹事長の人事まで褒めていたのは小沢グループ、ひいては対中関係への思い入れかも知れない。
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>C 野田は番頭みたいに最敬礼していた。
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>F いや、あれは誰に対してもそうだよ。腰の低さは駅前演説で身についたのだろう。
>ドジョウとかミッドフィルダーとか話も巧みだ。くだらないと言えばくだらないが、無能無策ぶりをカバーする術は大したもんだ。
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>E 増税はいつから始めるかは別として、どうしても提案しなければならない。建設国債の出し放しでは、もう国家財政がもたない水域に入っている。国民も未曾有の天災がらみだから、やむなしと思っているのではないか。自民党の方も6割方はわかっていることだ。
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>B ブログを見ていたら、毎年、4700もある特殊法人に官僚が天下りして、12兆円の税金が投入されている。これを廃止すれば12兆円が被災地支援に回せると書いてあった。事業仕分けで凍結されたはずの埼玉県朝霞にある公務員宿舎は工事が始まっているようだし、税金の無駄遣いはどうなっているのだろう。
>民間には1400兆円といわれるカネがある。これを国債発行で取り込んでしまう方が良いという意見の専門家もいる。想定外の事態発生で国家の借金が増えることなど心配しても始まらないというわけだ。増税は民主党内にも選挙をにらんで嫌がる者も多いだろう。
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>C 野田は日本再生のためには中間層を厚くしたいと言っている。それは税金によって所得再分配をやるということだから、高額所得層の減税幅を見直して、累進税率もきつくするだろう。小泉政権が推進した経済路線を否定して、かつての「国民総中流化」時代に戻ろうということだ。
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>A 中間層に厚くするのは正しいが、税制はじめ具体的な政策を提唱しなければ何も始まらない。その点でも財務官僚に頼ることになるのだろう。
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>C それならそれではっきりと小泉政権のやり方は間違っていたとアピールしたら良い。菅が辞任の後、各社の記者と個別に会見して、原発事故が起きた直後、第一原発から東電が撤退したいという意向を示しているという話を海江田経産相から聞き、清水東電社長を読んで聞いたらはっきりしたことを言わない。それで東電の本店に統合本部をつくったと真相を語っている。なんでこれほど重大なことを当時、記者会見して説明しなかったのか。パニックになるのを恐れたのか。今頃、実はこうだったという話が原発問題では多すぎる。野田も同じような体質ではないか。ドジョウでごまかしている。
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>B やり方次第では自民党、財界と喧嘩になる。一回、世論に問うことになるとすれば解散もあり得る。
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>■隠されている松下政経塾の右翼性
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>G 政治評論家の後藤謙次氏が野田内閣と小渕内閣とのアナロジーを語っている。小渕首相のキャラで支持率が上げていった特異な内閣だったのだ。もしかすると野田もそんな離れ業をやれるかも知れないというのだ。自民党総裁選に立候補した小渕は田中真紀子から「凡人」と評された。ちなみに対抗馬の梶山靜六は「軍人」、小泉純一郎は「変人」とされた。小渕は野党に妥協しながら、金融再生法案など次々に重要法案を通して死んだ。
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>B 野田は思想的には右翼だと思う。出身の松下政経塾は財界の人材養成機関だよ。右翼といっても、民族右翼というよりは反共右翼の流れで親米だ。元々。アメリカの反共運動、「道徳武装運動」(MRA)に範をとったものらしい。野田首相は「靖国参拝はしない」と言ってるが、そのことで悩むような思想的背景は無い。もちろん父親が自衛官ということで民族主義者だろうがね。
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>C 東京新聞が松下政経塾の特集記事を載せたが、政経塾出身者は現役だけでも衆参両院議員38人(うち民主党26人)、地方首長10人、地方議員30人という。この記事は政治思想についての分析は避けているが、明星大学の高橋史朗教授が入塾審査官をやったと書いていた。彼はかつて「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長をした人物で、埼玉県の教育委員長になった時、問題になった。こういう人物のお眼鏡にかなわなければ政経塾に入れない。いわば体制派べったりの財界主導のエリート養成機関でありながら、いかにも庶民の側に立っているように見せかけているのが問題なのだ。朝日も地方版で、上、中、下の三回続きで松下政経塾を取り上
げたが、肝心の思想性については全く触れず、何が目的で続きものをやったのかも分からずだ。記者の劣化もここまで来たかという感じだ。
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>A パナソニック企業集団の創始者、松下幸之助に対する通俗的な評価を疑ってかからないと松下政経塾を的確に理解できない。政財界のエリート指導者育成を強調しているが、卒業生がどういう日本の姿を構想しているか、よくわからない。
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>D 横浜市教育委員会は前回の2009年の採択で、「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)編集の社会科教科書(自由社版)を全国で初めて18区中8区の市立中学が採用し注目された。この教育委員会の過半数は松下政経塾出身の中田宏前市長の任命で、今年も「つくる会」から分裂した「日本教育再生機構」編集の「公民・歴史」教科書(育鵬社)の採用を決めた。それも今回から全市共通の一括採択になったため、4年間、市立中学149校で10万人以上の生徒が太平洋戦争を美化した教科書を使うことになった。育鵬社の教科書は、有識経験者で構成された市の教科書取扱審議会で精査した7社の教科書中、5番目の評価順位だったにもか
かわらず、教育委員会は、これを無視して採用するという暴挙で、松下政経塾の思想性が露呈されたと言ってよい。
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>B 日本創新党を旗揚げした山田宏が杉並区長当時、同じことをやったが、彼も松下政経塾出身だ。彼はリクルートの社員を中学校長にしてもいる。松下政経塾出身者の多くは、国際的にバランスを逸した歴史観を持つ国粋主義を広めようとする意図を持っている。この手の教科書は全国的に次第に広がっていて、沖縄でも大きな問題を起こした。
>橋下大阪府知事の「大阪維新の会」などと通底していて気味が悪い。ファッシズムの足音を感じる。
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>A 野田は、A級戦犯たちはすでに赦されているので犯罪人ではないとし、さらにサンフランシスコ講和条約11条で日本が受け入れたのは極東軍事裁判全体ではなく、その判決と刑の執行のみであるとの解釈を示してきた。韓国はこれを侵略行為の容認であると厳しく批判している。歴史認識ではおそらくアメリカもぶつかると思うが、思考回路が不明なのも困る。
>
>C 松下政経塾出身者に対する財界や霞が関の評価は高くない。「オレが、オレが」が多くて、組織プレイになじまないというのが大方の見方だ。
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>■どうなる再生可能エネルギー
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>C 脱原発を実現するためには、エネルギー基本計画の見直しが絶対に必要だが、メディアも勉強不足と見えて明快な説明を読んだことがない。
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>B 新聞社、通信社の編集体制は科学部とか経済部とかの縦割りで、今回の原発事故など大きな問題を全体的に追及する仕組みになっていない。加えて社内の管理強化で奔放に意見を交換する場も機会も無くなっている。
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>F システム的な問題はテレビのようなビジュアル性をもつメディアの方がわかりやすい。活字メディアではわかりにくい。
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>D NHKのスペシャル番組「日本新生」の第1回(8月27日放映)が自然再生エネルギーを克明に取り上げて、諸外国の事例を紹介している。
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>F どこの国でも電力会社に余剰電力を買い取らせる制度を作って、自然力発電を奨励している。しかしスペインは失敗例だ。再生可能エネルギーを電力会社に市場より高値で買い取らせたため、電力会社の経営が赤字に苦しむようになったそうだ。一方、太陽光発電投資は優遇措置で割が良いため、ものすごく増えたが発電効率は風力より悪い。
>そうした矛盾が出ている。
>
>C スペインの風力発電関連業界の雇用はワイン産業を超えているそうだ。電気自動車の組み立てに必要な部品は1万個だが、風力発電システムでは2万個だというから、産業として期待が持てる。
>
>B 日本では2003年4月からの再生可能エネルギー特別措置法で電力会社は再生可能エネルギーを全発電量の1%程度、買うことになった。NHKの番組によると、2001年当時、経産省の新エネルギー部会で検討した際、後に会長になった勝股副社長(当時)らは1%より多く買わせられると電力料金の値上げにつながると恫喝したという話だ。電気事業連合会や電力総連が労使一丸となって牽制した。太陽光発電については、すでに有名だが、日本は1970年代から開発で世界のトップを切っていたが、2005年に経産省が助成を打ち切ったため、ドイツに追い越されてしまった。
>
>G 日本の産業開発政策は一点集中で、多様性を欠くのが問題だ。例えば林業だが、戦後の混乱期に植林の奨励は杉一本ヤリで通したため杉花粉の問題が起きた。教育も偏差値第一の受験教育一本できたため、学校教育は疲弊してしまった。歴史家の故網野善彦さんは古代律令国家以来、同じだと指摘している。
>
>B スマートグリッド(効率的配電網)の構築一つをとっても、これまでの電力会社による地域独占体制の廃止、発・送電の分離、再生可能エネルギー産業の育成など多角的な取り組みが必要だ。
>
>■怒らない国民性の危うさ
>
>A 最初の感想に戻るが、原発事故でこれだけ国民生活が脅かされ続けているのに、一般市民、特に若者たちの間に憤りがない。インターネットをサーフしてもそうした意見はあまり見つからない。行動として噴出しない。「アラブの春」が話題になっているのに、日本だけは無風状態なのはどうしてだろう。
>
>B 東北の被災地に行くボランティアの数も急速に減ってしまい、運動としては何も残らない感じだ。
>
>C 知識をやたらに詰め込む学校教育が年々ひどくなり、自分で考えたり、意見を言ったりする訓練がされていない。大体、教科書の厚さがかつてとは違う。教科書の内容も雑多で、画一的だ。しかも学習指導要領に法的拘束性があるとして文科省は教師の自由を認めない。結局、単なる受験のための勉強だから、試験が終われば全て忘れ得姉妹、身につかない。そもそも教師採用の段階からユニークな教師は採用されない仕掛けになっている。教育委員会のお眼鏡にかなうような教師は、子どもたちを見るより、校長、教頭など管理職の目を気にする「ヒラメ教師」が増えている。そういう中で育てられてきた人たちが親になっている。教育の劣化が連鎖してい
るんだ。
>
>G 母親層の中から「これではいけない」という動きが出ているが、父親は全く反応しないね。男は労働組織の中で飼いならされ、会社人間になってしまった感じだ。
>
>C グローバリゼーションが進んでビジネス社会が必要とする人材は国境を越えて求められるようになった。つまり、今の若者たちは目に見えない、あったこともない外国の俊秀たちと競争しなければ、富も地位も得られない。小さいときから自分の意見を持ち、異なる考えを持つ人たちと徹底討論したりするトレーニングが必要だ。部厚い教科書をただ暗記するだけの受験教育から脱しないとダメだよ。
>
>B 公の問題について考え、論理的に意見を言う訓練の無いエリートでは役に立たない。やはり人格を陶冶するような教育改革が必要だ。
>
>F 新聞協会報を読んでいたら、ニューヨーク・タイムズ東京支局長が「日本の震災報道には憤りが感じられない」という感想を述べていた。
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>B テレビに出て来る専門家や評論家の多くは人の不幸で飯を食っているような感じでしゃべっている。おためごかしのコメントも多い。
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>G 諸外国も被災民たちの忍耐強さや謙虚さに感動していたが、段々、アホではないかと思い始めていると思う。評論家、人の不幸で飯を食う、ごたくを並べる。飯の種という薄っぺらなコメントしかない。それをジャーナリズムといって欲しくない。
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>E ルポライターの上杉隆が体制翼賛的な既成メディアの仕事に怒って、「ジャーナリスト廃業宣言」を出した。
>
>F それと比べると7月23日に起きた中国の高速鉄道事故に対する一部の中国メディアの怒りはタダものではなかった。一党専制国家で政府の厳しい統制がある中で、政府の事故原因隠しを厳しく暴いた。慌てた党中央宣伝部が7月29日、新華社電の記事以外は使うなと通達したが、北京の「新京報」、広東省の「南方都市報」などが抵抗した。
>ボツにされた記事をインターネットで流す行動もあった。日本での福知山鉄道の事故調査がいかに行われたか、安全運行対策はどうだったかを克明に検証することで、事故車両を穴埋めにした鉄道当局をあてこする記事もあった。「マスコミ市民」9月号に辛淑玉が書いているが、ジャーナリストはかつての八路軍が抗日戦争でとった戦術と同じで、叩きに行けばすっと引っ込み、別なところで批判するモグラたたきと同じゲリラ戦の駆け引きに出た。天安門事件当時と違うのは、ネットという武器を民衆が手に入れたことだ。中国版のツィッターである「微博(ウェイボ)」は2億人に利用されているという、そのつぶやきを抑圧す術はなく、事実はあっという
まに知れ渡る。
>
>G 中国では事故隠しなどごく当たり前だったが、開放経済の落とし子である都市中間層はもう黙っていない。
>
>D 日本の中間層は中国と違って下降期に入っている。個人の怨念が反社会的に作用するようになっている。
>
>G 渋谷の有名ライブハウスでガソリンを撒き散らして、大量焼死事件を起こそうとした23歳の男がつかまったが、大阪から1週間前に上京して、事前に2008年に無差別殺傷事件があった秋葉原に出掛けていた。彼は6年前の17歳のときにも東大阪市内の公園で、遊んでいた4歳時の頭をハンマーで殴り、陥没骨折の重傷を負わせ逮捕されている。そのときも「人を殺して死刑になりたかった」と今回と同じことを自供している。中学時代は成績がよかったが、高校に進学してからは芳しくなく、中退して家に引きこもっていたという話だ。当時、地下のライブハウスに100人近くの人が集まっていた。入口近くにまいたガソリンに火がついたら、大惨
事になり、SHIBUYAが世界的に有名になっただろう。想像しただけでも身震いする話だ。社会的閉塞感が広がって、こういうヘイトクライムが激発する可能性が高まっている。
>
>A 7月にノルウェーで反イスラムの男が首相府ビルを爆破した上、政府与党である労働党の若者集会で発砲、77人の命を奪った。反移民、反多文化主義のコメントをブログ上に書き散らしていたが、その中に多文化拒否の日本と韓国を礼賛する文章があったそうだ。変なところで日本人のアンチグローバリズム、つまり世界の動きに追い付けなくなった孤立性が評価されている。
>
>E 日本の場合、中国や韓国、ロシアという近隣諸国からの外圧に対する反発がこうした社会的閉塞感と結び付いて狂信化する。そうした右傾化が怖いね。民主党政権が野垂れ死にでもすることになれば、自民・公明政権に戻っても展望は無いし、反動の時代が来るかも知れない。
>
>F フランスの新聞ルモンドは韓国ドラマばかりを放映するとフジテレビに2000人デモが押しかけた奇妙な風景を特集している。手に手に日の丸もって愛国主義を叫ぶ日本の潮流に注目した記事だ。これは自民党とも気脈を通じた動きだというが、中国とは尖閣問題、ロシアとは北方領土問題を抱え、時代感覚はどんどん右傾化していく。野田内閣はそのような閉塞感の中で誕生したということ、何がこの政権の主軸であるのかがまったく見えないところが不気味だ。
>
>
>◎田英夫「直言・極言」
> のバックナンバー・配信停止はこちら
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